一通り仕事ができるベテランスタッフになると、慣れからか周りから見ると意識が低くいと感じられることが多いです。意識が低い＝成長が止まっているように感じてしまうこともあると思います。これはなぜ起きるのでしょうか？そして、どうすれば良いのかを考えてみましょう。

成長とは何でしょうか？
成長とは変化です。昨日から何かしら良い方向へ変化したならば成長です。

昨日はありがとうの言葉を伝えるのが少なかったから、今日は意識してありがとうを言おうと決めて、ありがとうの回数が昨日より増えれば変化＝成長なのです。何も意識せずに、昨日と変わらずに仕事をしているなら変化がない＝成長していないのです。

今回のご相談いただいたベテランスタッフは、おそらく何かを変えることなく今できることを淡々としているように思います。では成長するためには何が必要でしょうか？

成長するには目標が必要です。どうしたい、どうなりたいかです。先ほどの例で言うと、ありがとうを伝えることを増やすのが目標になっているのです。

成長が止まっているように感じられるベテランスタッフに足りないのは目標です。どうしたい、どうなりたいが無いことが多いのです。新人スタッフは目標を持たせなくても自然と目標を持ちます。なぜならば作業・業務において、知らないことできないことだらけだからです。今日はご案内ができるようになろう。今日はレジが打てるようになろう。今日は〇〇の仕込みができるようになろうというように自然と目標を持つのです。だから日々成長＝変化を周りは感じます。

ところがベテランスタッフになると一通り仕事ができ、そして教えられるようになると目標がなくなってしまうのです。日々同じ仕事の繰り返しのようになってしまうのです。同じことの繰り返しからマンネリ化し、慣れから気を抜いてしまったりするのです。知らず知らずのうちに、自分はこんなに頑張っているのにと周りの不足だけが見えて、不平・不満・愚痴を言ったりするようになるのです。

これを解消するためには目標を持たせることです。
目標というと壮大な内容をイメージするかもしれません。些細な事で構わないのです。出勤してきたときに今日何を意識するのかを決めるだけで目標になります。例えば「今日は忙しくても盛り付けを丁寧にしよう。」「今日はお客様に呼ばれる前に声掛けするようにしよう」等です。このように今日の目標でも良いですし、週間目標・月間目標でも構いません、何かしら目標を持たせることが大切です。

目標を持ってもらい、そのあとに大切なのは行動後に振り返ることです。この時の振返りは「できた」か「できなかったか」の振返りはしない方がよいです。この場合経験上「できなかった」と答える方が多数です。

〇か✕かの振返りではなく、目標に対して自己評価で何点か点数をつけてもらうとよいです。例えば先ほどの「今日は忙しくても盛り付けを丁寧にしよう。」を目標にしたならば、退勤前に何点だったのかを振返ります。10点満点で10点が完璧、0点が全く何もしなかったで点数をつけてもらいます。

「2点」と返ってきたならば「2点は何ができた？」と聞いてみましょう。残りの8点何ができていないの？ではなく2点何ができたのかを聞くことです。できたことを聞き、次回3点以上にするために何をするのか聞きましょう。そうすると次に意識する・取り組む内容を本人が言う＝決めることになるのです。このようにして常に加点していくことが大切です。できたことを伸ばしていくとモチベーションもあがり、成長を自身で実感し自信がつくようになるのです。

もし、振返りで0点と答える方がいたならば、「まったく意識しなかったの？」と聞くことです。目標を決めた段階でもう意識しているのです。そうすると振返りで0点にはならないのです。1点でも次に2点以上にするために何を意識行動する？と加点でいくことです。

スタッフ全員に目標をもってもらい、成長し続ける人・お店にしていきましょう。成長が止まっているように感じる人は、ただ目標をもっていないだけなのです。

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