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2026.07.15

税制・社会保険の適用│それぞれの「年収の壁」

税制・社会保険の適用│それぞれの「年収の壁」
人手不足が深刻化するなかで、パートやアルバイトスタッフの「働き控え」やシフト調整は、多くの企業が頭を悩ませる切実な課題となっています。
所得税の壁が178万円へ引き上げられるなどの税制緩和が進む一方で、社会保険における加入基準の変更(106万円の壁の撤廃など)も控えており、スタッフの手取りや働き方に与える影響は複雑さを増しています。
本記事では、税制改正による新たな所得税・住民税の基準から、社会保険の加入要件における注意点、そして高齢者の就業環境の変化にいたるまで、企業が押さえておくべき「年収の壁」の現状を整理してお届けします。

今年の税制改正で所得税年収の壁が見直し

これまで「年収を抑えて扶養の範囲で働きたい」という場合、昨年までは所得税の壁は年収160万円でしたが令和8年には178万円に引き上げられます。扶養家族が働く時間が増えても課税されるラインが上がりました。

年収の壁は住民税や社会保険もあり

収入が大体年収100万~110万円を超えると住民税が掛かります。こちらは所得税に比べると課税ラインが低く、課税基準は自治体ごとに違うので確認が必要です。

社会保険の加入基準となる「106万円の壁」は現在51人以上の被保険者がいる事業所で適用され「所定内賃金が月平均8.8万円以上」「週所定労働時間20時間以上」「学生でない」方が対象になります。ただし令和8年10月からは「年収106万円」の壁は撤廃される予定です。

影響大きい「年収130万円の壁」

これは50人以下の全事業所も対象です。
配偶者の社会保険の扶養家族で加入している場合、基準を超えると扶養から外れ自分で社会保険に加入します。扶養家族が勤めている事業所の社会保険に入るか、国民健康保険・国民年金に加入します。社会保険は保険料負担が大きいため手取りが減るということがあります。厚労省は助成金等でその分をカバーするような制度もつくっていますが、対象者に使えるかは申請をしてみないとわかりません。

また、社会保険の事業所規模の拡大で今までは扶養家族であっても、扶養家族が勤める事業者が拡大対象事業所になれば扶養からは外れるケースも出てきます。

税制が大幅に所得税の壁を引き上げでやや楽になったかと思っても、社会保険の壁が存在すると手取りを気にする短時間労働者の働き方はそれほど大きな変化は見られないでしょう。

高齢者就業には一定の変化が

一方、働き方の変化でいうと扶養家族ではありませんが、企業に勤める高齢者で厚生年金保険の適用者は在職老齢年金の年金停止ラインが月65万円と大幅に上がったので、年金カットを意識せず就業がしやすくなったといえるでしょう。

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