2026.05.25
名義預金の相続課税
遺産分割の際に見落としやすく、税務調査でも特に狙われやすいのが「名義預金」です。親族名義の口座であっても、実質的な持ち主…
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Column
2026.07.07

相続時精算課税制度では、贈与者が亡くなると先に贈与した財産の価額を相続財産の価額に加算して相続税額を計算します。既に納付済の贈与税額は相続税額から控除され、贈与税額の方が大きいときは差額が還付されます。贈与ではあるものの、相続税額の計算で納税額を計算し直すため、実質は相続税の前払いといえます。
相続時精算課税贈与では贈与財産の価額から特別控除として2,500万円が控除され、その年に控除しきれなかった残額は、次年度以降の贈与まで持ち越されます。贈与税は控除後の残額に対し、一律20%と低率のため、贈与時の税負担は少なく、不動産や金融資産などまとまった金額の財産を早期に移転することができます。
さらに、令和6年1月1日以後の相続時精算課税贈与には基礎控除110万円が設けられ、特別控除2,500万円の前に基礎控除が控除されるようになりました。その年の贈与額が110万円以下であれば、贈与税を申告する必要もなく、また、基礎控除110万円までの贈与部分は相続財産の価額に加算されないので負担が軽減されています。
相続の備えは子どもからは言い出しにくいものです。相続時精算課税贈与は、将来の相続で精算が行われるため、贈与の検討をきっかけに家族で財産の利用方法について話す場をつくることができます。親は財産移転について自分の思いを伝え、配偶者や子どもたちも自身の生活スタイルを想定して話すことができます。家族で早期に相続人の人生設計に応じた計画を立てることが可能となり、それぞれが納得できる道筋を見つけることにもつながります。
相続税の申告では贈与時の価額で評価されるので、土地や株式などの資産の価格が上昇する市場環境のもとでは税負担が少なくなります。また、地震や津波など災害で贈与を受けた財産が被害を受けたときは、相続時の評価額が減額されます。
なお、小規模宅地の特例は相続または遺贈で取得した不動産に適用され、贈与を原因とする相続時精算課税には適用されません。相続時精算課税は一度選択すると撤回できないので、相続財産に不動産があるときは、事前の検討が必要となります。
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