経営に役立つコラム

Column

2026.04.30

入社や転勤で支払われる支度金や引越費用等の税務・社会保険

入社や転勤で支払われる支度金や引越費用等の税務・社会保険
「入社支度金はお祝い金だから非課税」「転勤に伴う費用は会社都合だから個人課税とは無関係」
――そのように考えて処理していないでしょうか。実際には、労務の対価とみなされるかどうかが判断の分かれ目になります。金額の設定方法や支給の目的によっては、給与として扱われる場合もあります。課税・非課税の考え方や社会保険の対象範囲について、実務の視点で整理します。

入社や転勤に伴い支払われる支度金

人手不足の中、採用内定者に対して、自社への入社をつなぎとめるために、「入社支度金」を支給する会社があります。また、社員の転居が必要な勤務地の変更に際して、「転勤支度金」の名称で金銭が支給されることもあります。
入社に際してのお祝い金みたいなものだから課税は考慮しなくてよい、転勤は会社命令で引っ越し費用が掛かるから会社の経費であって個人の課税とは無関係、と考えてしまってもよいものなのでしょうか?

課税となる場合

「入社支度金」は、雇用契約を前提としたものであるため、「労務の対価」とみなされ、原則として給与所得(賞与扱い)となり課税・源泉徴収の対象です。入社日もしくは入社して一定期間経過後に支払われる場合は給与所得となります。入社前に支払われる場合には雑所得となる場合もありますが、いずれにせよ課税扱いです。支払う会社では源泉所得税の徴収を忘れないようにしなければなりません。なお、雇用契約書等の条件次第で扱いが変わってくることもありますので、実態に沿った課税の見極めが必要です。

「転勤支度金」は、引っ越し費用など実費弁償の性格を持つため、「通常必要と認められる範囲内」であれば課税されませんが、高額すぎる場合や単なる慰労金の性格を持つ場合は給与所得で課税されます。

課税とならない(=非課税となる)場合

「転勤支度金」が、「労務の対価」ではない、実費弁償の性格を持ち、「通常必要と認められる範囲内」であれば、課税とはなりません。実費を無視した一律の金額設定では、課税対象となる可能性があります。
会社の規程で、「転勤に伴う〇〇費用、△△費用は実費精算で補填する」等決めておき、「実際に発生した領収書と引き換えに経費補填する」などと予め決めておけば、非課税として扱える確実性が増します。

社会保険・労働保険の対象か否か

社会保険での扱いは、「労務の対価である報酬」か否かの観点で変わってきます。支給が入社前の場合は報酬として扱われないことになります。入社後に支給する場合は、賞与として社会保険の対象となり届出が必要となります。
労働保険上は賃金には解されないものとなります。

経営のお役立ち情報を配信中!

G.S.ブレインズグループでは、皆様の経営に役立つ情報を定期的に配信しております。
最新情報は登録無料のメールマガジンでお知らせいたします。

免責事項について
当記事の掲載内容に関しては、細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性・完全性・最新性を保証するものではございません。
また、ご覧いただいている方に対して法的アドバイスを提供するものではありません。
法改正等により記事投稿時点とは異なる法施行状況になっている場合がございます。法令または公的機関による情報等をご参照のうえ、ご自身の判断と責任のもとにご利用ください。
当社は予告なしに当社ウェブサイトに掲載されている情報を変更・削除等を行う場合があります。
掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
G.S.ブレインズ税理士法人

お役立ち情報を発信していきます

G.S.ブレインズ税理士法人

お気軽にお問い合わせ・
ご相談ください

無料相談 経営のお悩みなど、まずはお気軽にご相談ください。
弊社スタッフがお客様の状況に最適なサービスをご提供いたします。

03-6417-9627

営業時間 9:30〜17:30(土日祝を除く)

HPを見てお電話した旨をお伝えください

くろじになる