経営に役立つコラム

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2024.03.14

利益が出たときの決算対策|節税だけに頼らない経営判断とは

会社を成長させる投資・節税対策を選ぶために知っておきたいこと~経営は「利益の活かし方」で決まる!~
利益の使い方とは、節税だけでなく会社の成長やリスク対策などを踏まえて、最適な活用方法を判断することです。
決算が近づき、利益が見込まれる状況になると、多くの経営者がまず検討するのが節税対策です。もちろん節税は重要な判断の一つですが、それだけに目を向けてしまうと、本来会社の成長に使えるはずだった資金を減らしてしまう可能性があります。

企業が長く成長し続けるためには、利益を「どのように使うか」という視点が欠かせません。例えば、設備投資や人材育成など将来の成長につながる投資もあれば、会社のリスクに備えるための対策や制度を活用した資金活用もあります。利益の使い方によって、会社の将来は大きく変わるといっても過言ではありません。

また、一度使った利益は基本的に元に戻すことができません。だからこそ、目先の節税だけではなく、会社のビジョンや将来計画を踏まえた判断が重要になります。

本記事では、利益の活用方法を整理しながら、経営者が知っておきたい利益の使い方の考え方と優先順位について解説します。

利益が出たときに経営者が考えるべきこと

利益が出たとき、まず節税を検討する経営者は少なくありません。
しかし、利益の活用方法は節税だけではありません。

企業経営では、利益をどこに使うかによって将来の成長が大きく変わります。
そのため、利益が出たときには 会社の将来を踏まえて使い道を検討することが重要です。

では、会社の利益にはどのような使い道があるのでしょうか。

会社の利益の使い方|3つの活用方法

利益の活かし方は、大きく次の3つに分類されます。

・将来の成長に向けた投資(成長投資)

・会社を守るための対策

・その他の対策

会社の状況や将来のビジョンによって、どの方法を優先するかは異なります。
次の章では、それぞれの考え方について解説します。

利益の使い方① 将来の成長に向けた投資(成長投資)

成長投資とは、会社の将来の成長につながる取り組みに利益を活用することです。

私たちG.S.ブレインズグループでは、利益を将来の成長のために使う考え方を「成長投資」と呼んでいます。
成長投資は主に、次の2つの視点から検討します。

・お客様から選ばれるための投資

・働く人から選ばれるための投資

お客様から選ばれるための投資

生産性や付加価値を高めるための投資の検討

生産性を高めるためには、設備投資や業務の仕組み化など、将来を見据えた先行投資が重要です。

<例>
・現場の設備投資
・本部環境の整備
・営業所・店舗・ECサイトの改修や移設
・業務の仕組み化 など

古い設備の入れ替えや新しい設備の導入は、生産性向上に直結します。
また、業務一つ一つに優先順位を付けながら仕組み化を進めることも欠かせません。その際には、デジタル活用も含めて検討することが重要です。

お客様を増やすための投資

集客や顧客化を進めるためのマーケティング投資も重要です。

例えば、

・集客ツールの導入

・顧客管理ツールの導入

・ホームページの改修

など、お客様を増やし続けるための取り組みに利益を活用することが考えられます。

働く人から選ばれるための投資

企業が持続的に成長するためには、「人」への投資も欠かせません。

人事制度の設計・改善

■賃金のベースアップ
初任給の引き上げや会社全体のベースアップ、また会社成長の要となる管理職層の給与引き上げなど、各社の優先順位に応じて検討します。

■評価制度やキャリアプランの構築
評価制度とは、社員がどのような行動や成果によって評価されるのかを明確にする仕組みです。

この制度を整えることは、社員の定着や人材育成を進めるうえで非常に重要です。会社が求める役割を整理し、育成と連動した制度設計を行うことが求められます。

教育・研修制度

教育・研修制度とは、社員の成長を支援し会社の成長を支える仕組みです。

どれだけ優れたビジネスモデルがあっても、それを実行するのは「人」です。お客様に選ばれ続けるためには、社員教育の充実が欠かせません。

将来の継続的な成長のためにも、教育の在り方を見直すことが重要です。

労務環境の整備

働きやすい環境を整えることも重要な投資です。

例えば、

・残業削減

・有給取得率の向上

・多様な働き方への対応

・仕事と育児・介護の両立支援

など、労務環境の整備を検討します。

採用戦略

人材確保のためには、従来の採用方法だけでは十分ではない場合もあります。

■採用エージェントの活用
今までの採用のやり方だけでは人財確保は難しい状況です。採用エージェントを上手く活用しながら人財確保を検討することです。

■経営戦略に必要な人財の確保
必要に応じて専門的な人財を確保することも必要です。社員として採用するか、顧問として見てもらうか等を含めて検討します。

利益の使い方② 会社を守るための対策

会社を守るための節税は、大きく次の2つに分けられます。

・会社の健全性を確保するための対策

・将来のリスクに備える対策

会社の健全性を確保するための節税

例えば、

・不良在庫の処分

・貸倒損失の計上

・使用していない固定資産の処分や買い替え

・含み損資産の売却や評価損の検討

・実体のない資産の整理

など、会社の資産内容を適正に保つ取り組みです。

将来のリスクに備える節税

経営セーフティ共済(倒産防止共済)

会社の利益状況に応じて掛金を調整できる制度です。
掛金の支払い方法は月払い・年払いなどから選択できます。

損害保険の活用

企業にはさまざまなリスクがあります。

■災害リスク
・財産損失

・事業休業

■損害賠償リスク
・経営者の賠償責任

・自動車事故などの対人・対物補償

■社員に対するリスク
・過労死やハラスメント訴訟

・労働災害

・社員死亡時の遺族補償

こうしたリスクに備えるために、保険の活用を検討します。

経営者・役員の生命保険

生命保険の活用は、次のような目的で検討されます。

・借入金に対する連帯保証リスクへの備え

・事業承継時の自社株買取資金の準備

・役員退職金の準備

・福利厚生制度としての活用

利益の使い方③ 制度を活用した決算対策

利益の活用には、税制や会社制度を活用する方法もあります。

税制・会社制度の活用

・決算期変更の検討

・資本金の見直し(減資)

・役員報酬の適正化

・事前確定賞与の検討

・役員退職金の支給

・別会社設立の検討

福利厚生としての節税

・企業型確定拠出年金(401k)の導入

・中小企業退職金共済の加入

・出張旅費規程の整備

・社宅制度の導入

・福利厚生サービスの活用

・社員旅行・懇親制度の見直し

・健康診断の充実

決算処理の適性化

・売上計上基準の見直し

・未払費用の債務確定基準での見直し

・繰越欠損金の活用

・貸倒引当金の計上

・短期前払費用の活用

・取得資産の取得価額不算入の検討

会社の利益の使い方は中期ビジョンで決まる

自社に適した利益の活用方法を判断するためには、中期ビジョンを明確にすることが重要です。

中期ビジョンとは、3年後から5年後に会社がどのような姿になっていたいのかを、数値を含めて具体化した目標です。

例えば次のような視点で考えます。

・3~5年後の売上

・売上構成(事業の中身)

・利益率

・人員構成(組織体制)

中期ビジョンが明確になると、

・人材育成

・採用

・設備投資
などの取り組みを、将来を見据えて計画的に進めることができます。

一方、ビジョンがない場合、目先の節税や内部留保を優先してしまう傾向があります。

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こんな方にオススメです
□会社の将来に漠然とした不安がある
□会社の未来像を具体的な言葉と数値で社員に伝えられない
□中期5カ年計画を具体的に考える時間がない

まとめ

利益の活かし方とは、会社の成長・リスク対策・制度活用などを踏まえて、最適な使い道を判断することです。

利益が出たときに節税だけを検討するのではなく、将来の成長につながる投資や会社を守るための対策も含めて考えることが重要になります。

また、どの方法を優先するかは、会社の業種・規模・ビジョン・経営方針によって異なります。
自社の中期ビジョンを明確にしながら、計画的に利益を活用していくことが黒字経営を継続するポイントといえるでしょう。

決算対策・利益活用のご相談を承っています

利益の活用方法は、会社の業種・規模・経営方針によって最適な判断が異なります。
節税だけではなく、成長投資やリスク対策も含めて検討することが重要です。

弊社では、経営者様のお考えや会社の状況をお聞きしながら、
利益をどのように活用することが最適かを一緒に検討しております。

・決算前の節税対策

・成長投資の検討

・中期計画の作成

・事業承継や資金対策

などについてもご相談いただけます。

お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

Q. 利益が出たときは節税を優先した方がよいのでしょうか?

節税は重要な決算対策の一つですが、それだけを優先することが最適とは限りません。
企業の利益は、設備投資や人材投資など将来の成長につながる取り組みに活用することも重要です。会社の状況や経営方針を踏まえて、利益の使い道を検討することが大切です。

Q. 会社の利益はどのように使うのが一般的ですか?

会社の利益の使い方は、主に次の3つに分類されます。

・将来の成長に向けた投資
・会社を守るための対策
・制度を活用した決算対策

どの方法を優先するかは、会社の規模や経営方針、中期ビジョンなどによって異なります。

Q. 成長投資とはどのようなものですか?

成長投資とは、将来の売上や利益につながる取り組みに資金を使うことです。
例えば、設備投資、マーケティング、人材採用、教育研修などが挙げられます。これらの投資は、企業の持続的な成長を支える重要な取り組みです。

Q. 利益の使い方はどのように決めればよいですか?

利益の活用方法を検討する際には、中期ビジョンを明確にすることが重要です。
3〜5年後の売上や利益、人員構成などを具体的に考えることで、設備投資や人材投資などの優先順位を判断しやすくなります。

Q. 利益の活用方法について税理士に相談することはできますか?

はい、可能です。
利益の使い方は節税だけでなく、成長投資や資金対策など経営判断にも関わります。税理士に相談することで、会社の状況に合った利益活用の方法を検討することができます。

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