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2023.08.14

自ら考えて行動できる人財へと部下を育てる承認力とは

自ら考えて行動できる人財へと部下を育てる承認力とは
皆さまこんにちは。G.S.ブレインズコンサルティング(株)の鈴木と申します。
お客様をご支援している中で、管理者の方から部下との向き合い方についてご相談を多く伺います。
今回は部下が前向きに考え行動するための「承認力」についてお伝えさせて頂きます。

動画│自ら考えて行動できる人財へと部下を育てる承認力とは

承認の必要性とは

まずはなぜ「承認」することが必要なのでしょうか。アメリカの有名な心理学者の定説で「マズローの欲求5段階説」という考え方があります。

マズローの欲求5段階説

■生理的欲求
「食欲」「睡眠欲」「排泄欲」等の生命活動を維持するために不可欠な必要最低限なことを満たしたいという欲求です。

■安全欲求
生理的欲求が満たされてくると次のステップとして、身体的や経済的に少しでも秩序のある、安心出来る環境で暮らしたいという欲求です。

■社会的欲求
家族や組織など、何らかの社会集団に所属して安心感を得たい、受け入れられたいという欲求です。所属と愛の欲求と呼ばれます。
日本に住んでいてどこかの会社に属している人は、ここまでの欲求は一般的に生活していて満たされる欲求です。

■承認欲求
所属する集団や周囲の人からの中で「高く評価されたい」「自分の能力を認められたい」という欲求です。承認欲求を分解すると、第一段階は他者から認められたいという「他者承認」があります。出来たことを認めてあげる発言、評価や賃金に反映されること、感謝の気持ちを伝えること等があります。
その次に、「自己承認」です。自分自身で自分自身を認めてあげることです。この自己承認まで満たされてくると前向きな発言や具体的な提案等にも繋がってきます。

■自己実現
「あるべき自分」になりたいと願う欲求です。自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという欲求が自己実現です。

■自己超越
自分のエゴを超えたレベルで実現したいという欲求です。他者から見返りを求めず他者の不幸に罪悪感を抱き、謙虚であり、創造的であり、他視点的な思考が出来るという高尚な欲求です。全人口の2%ほどしかないとされています。

人間誰しも承認欲求は必ずあります。部下に前向きに仕事に取り組んでもらう、行動してもらうためにも、承認欲求をいかに満たしてあげるかがポイントであると同時にダメ出しばかりでは人は育ちません。だからこそ「認める」という行為が非常に大切になります。

2つの承認方法

具体的に承認とはどんな方法があるでしょうか。大きく分けると2つに分かれます。「条件承認」と「無条件承認」です。

条件承認

条件承認とは「何かが出来た」「何かに対して努力した」という何か条件が付いた承認です。条件承認の中でも2つに分けられます。

■結果承認
「目標の達成」「プロジェクトが完遂した」等の目に見えた結果を出したときに承認することです。「結果」に対する承認と「結果に至るまでの行動」を承認する。人によって結果を認めてモチベーションが上がる人と、そこに至るまでの過程を認めてモチベーションが上がる人で分かれます。相手のタイプを深く知る中で使い分ける必要があります。

■プロセス承認
結果に関わらず目標を達成しようと行動したことや意識していたことを承認することです。そして次の目標に向けて後押しすることです。

無条件承認

無条件承認は何かをしたから認めるのではなく、「朝出勤時間を守っている」「あいさつをしていること」等の存在していること自体を認めることです。
無条件承認の方が気恥ずかしさや「こんなことは当たり前」と条件承認よりもやりづらくなると思います。ただ、日々目を見て挨拶すること、日々のことに対しても感謝の気持ちを伝えることから始めることです。

部下を承認するために日々行動することとは

部下を承認するためにも、部下の日々の発言・意識などを積極的に「観る」ことです。評価制度を構築しても何に1回、半年に1回だけの評価だと部下を日々観ることが出来ていないと評価は出来ません。結果的に印象だけの評価になってしまいます。

部下を日々意識的に観ることで、部下の出来ているところや強みに気付くことが大切です。相手は意識しながら行動していたとしても、上司側の期待通りでない行動や「なんでこんなことも」とマイナスな部分ばかりが目に留まりがちになります。結果的にダメ出しや認める言葉が出なくなります。身近な人ほど出来ているところが目に留まりづらい、印象に残りづらいものです。

部下の「〇」は観る努力と伝える勇気です。日々部下の行動をしっかりと見る努力が必要であると共に、出来ていることを出来ているよと「〇」を伝える勇気が大切です。

ダメ出しばかりでは人は育ちません。ただ「おだてる」ということは意味が変わってきます。出来ていないのにさも出来たかのように伝えることは意味が変わってきます。
一つ一つを理解しながらぜひ部下とのコミュニケーションの取り方を見直していってください。

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