会社は、会社の規模によって取り組む経営テーマとやり方が違います！
このことを知らないと同じ失敗を繰り返し、会社の縮小・衰退へとつながります。

前回は、オーナー経営から社員数30人程度の会社へ成長させるために必要なことについてお伝えしました。

今回は、50人の壁、100人の壁ともいわれる、規模4～規模5の会社が次のステップへ成長するために必要な取り組みについてご説明いたします。

この規模になると社員数や売上規模も増え、同業者の中でも確実に認められる存在になります。
そして、事業計画と予算実績管理を整えて、収益力をより強化していく時期です。

事業計画はその年度に成長の三要素経営における「組織づくり」「ビジネスモデル」「マーケティング」「数値の裏付け」において、何をするのかを具体的に決めて計画を立てることです。そして毎月の予算実績管理において、しっかりと目標管理をすることです。予算実績管理は規模2から必要ではありますが、規模4で確実に体制を整えることが大切です。
利益を確実に増やしていかなければいけないので、人財育成力も今まで以上に求められます。

また規模4の「仕組化入口」とは、仕事の進め方、管理実務の進め方等様々なことを見える化し、標準化し、仕組みとすることです。だからこそ経営幹部が2名、管理者が6名いないと組織が回りません。この時期に管理部門の管理者育成も入ってきます。

この規模で利益が出ずに悩んでいる会社は予算実績管理（PDCA会議）が回っておらず、経営者しか売上や利益を知らない状態のケースが多いです。規模対応図に必要な経営テーマを取り組まずに強引に規模を大きくしていくと利益が出なくなってしまいます。

管理部門の観点で考えると、「売っても売上金の回収が出来ていない」「売れているものの在庫品を多く抱えている」等の資金の問題も規模によってあります。やるべきことをやらないと儲からない、手前の規模に戻ってしまいます。

経営幹部（部長以上）が肩書だけではなく、「経営者感覚とは何か」を身に付けることが必要になります。マネジメント力の強化も必要な時期になりますが、規模4から必要な現場実務が仕組化されていないとマネジメントをすることは難しいです。規模5で仕組化を完成することで会社の拡大へと繋がります。

経営とは、「経営計画書に基づく経営」のことです。会社として「何を取り組んでいくか」「どうなりたいか」を社員全員に示せないと、社員を巻き込むことが出来ません。「経営者の頭の中にある」というのは、規模1や規模2までです。事業戦略や事業戦略を支える組織戦略を、経営計画書の中に組み立て可視化を図る必要があります。

管理者層はPDCAサイクルを強化（目標管理をやり切る）し、目標達成型の組織をつくることです。だからこそ業務の仕組化とマネジメント力の育成の両方を進めることです。

まずは規模1で儲けること、そして規模2と規模3で組織をつくっていくこと、組織化した後の規模4と規模5で確実に成長するために仕事のやり方等を仕組化するというテーマがあります。その上で拡大に進んでいきます。

会社規模が大きくなればなるほど倒産しづらくなりますが、規模において取り組むテーマを無視して会社規模を大きくすることは、「成長」ではなく「膨張」です。規模に必要なテーマを正しく理解し、取り組む必要があります。

規模対応図で成長する会社は、確実に応じて取り組むテーマを確実に積み上げステップアップしています。急に規模が大きくなることはありません。自社の規模を捉え、確実に実行しながらステップアップしていくことが経営です。ぜひ私たちと一緒にチャレンジしていきましょう。

次回は具体的な取り組む内容についてお伝えさせて頂きます。

経営に関するお悩みや疑問などがありましたら、ぜひこちらにお寄せください。