経営に役立つコラム

Column

2022.06.10

意外と知らない 業績改善に効果的な管理会計のススメ

中小企業経営者の皆様にとって原価改善の必要性は、実務を通じて十分認識されていることと思います。
この原価改善を数値で捉える場合、どのような技法が効果的かご存知でしょうか?

まずは企業会計における代表的な会計手法である「財務会計」と「管理会計」の違いから説明いたします。

財務会計と管理会計

「財務会計」とは、法律により規定された決算書を作成する目的の会計技法です。企業活動を一定の会計期間に区切り、主として外部公表(銀行・仕入先・投資家等)を目的とした会計と言えます。

これに対して「管理会計」は、企業内部の経営分析や経営改善・原価管理・予算実績管理のための会計技法であり、その対象は内部の業績管理・業績改善が目的です。

財務会計と管理会計による原価計算の相違点

財務会計において、製造原価は「全部原価計算」方式により計算されます。
この「全部原価計算」は、原価を材料費・労務費・製造経費という費目ごとに集計し計算する方法です。

費目が区分されるというメリットはあるものの、材料費という変動費と、労務費・製造経費という固定費が一緒に計算されるため原価計算においては不具合が生じます。
例えば、生産量が増えた場合、製品一個当たりの固定費負担額が減り、個別原価が下がるという現象が生じます。売上の増減に対し、どの程度利益が増減するという予測がつきにくく、利益改善の判定や利益計画の策定には不向きとなります(変動費と固定費を一緒に見るというデメリット)。

一方管理会計においては、製造原価を直接原価計算方式により計算します。
これは総費用を、売上(操業度)が増減した場合に直接増減する費用である「変動費」と、間接的に影響する「固定費」を分離する方法です。

この「直接原価計算方式」のメリットとして、売上(操業度)が変化した場合に、「変動費」と「固定費」が区分されているため、その影響による変化をとらえやすいという点があげられます。
したがって効果的な業績改善を実現するためには、財務会計目的で作成している全部原価計算方式による数値を、直接原価計算方式による管理会計用に組み替える必要があります。

収益構造はどう異なるか? ~「財務会計」と「管理会計」~

では両者の収益構造はどう異なるのでしょうか?
いずれも売上高から各種コストを差し引いて営業利益が算定される点は同じです(便宜上、本業のもうけである営業利益での比較とします)。
しかし、図2からも分かるようにその構造は異なります。

管理会計においては、売上に直接影響する変動費を控除した金額を限界利益(貢献利益)と呼びます。この限界利益(貢献利益)で固定費をまかなっているかどうかがポイントとなり、この構造を応用して「損益分岐点分析」による目標売上高算定やコストダウンの目標値算定が可能となります。

管理会計の業績改善への活用

この管理会計を活用することで、業績改善(利益拡大)を進めやすくなります。
【図2】の管理会計の構造から、利益を増やし業績を改善するためには、①売上高を増やす ②売上高に直接結びつく変動費の変動費率を下げる ③固定費を減らす(なくす若しくは変動費化する)ことが分かりますので、それぞれの施策の検討を実施します。
3つの施策をベースとし、これをさらに細分化していくことで業績改善の糸口発見に活用可能です。

財務会計用の決算書を上手く活用できていない場合には、管理会計用に組み替えることで業績改善へと活用出来ますのでぜひ検討されてはいかがでしょうか?

管理会計への組み替え及び業績改善への活用でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

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