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2023.07.04

損益改善のポイント!粗利益のミックス分析の考え方

損益改善のポイント!粗利益のミックス分析の考え方
コロナに対する政府の姿勢が変わり、経済活動も本格化していく流れとなっています。

コロナ融資の借換施策も出てきていますが、自社の利益で返済原資を生み出す力が今後より必要となってきます。ただ、粗利益で固定費(販売費及び一般管理費)を賄うまでの利益改善に達していない事業者様は少なくありません。

そこで、今回は自社の利益の構成を見直す上でポイントとなる「粗利益のミックス分析」についてお伝えできればと思います。

粗利益のミックス分析

粗利益のミックス分析とは、粗利率が異なる商品について、各商品の売上構成を変え、粗利率自体を改善する取り組みをすることで全体の粗利率を増やすことができるかを検討する分析です。

たとえば、粗利率の異なる商品がA・B・Cとある場合に、全体の粗利率の計算は、各商品が売上全体のどの程度を占め、各商品の粗利率がどの程度かにより求めることができます。そこで算定された現状の売上構成と、粗利率を把握しそれらを改善する取り組みを検討することにより、粗利額・粗利率の改善を図ることが可能です。

①商品別損益計算書【基本】

商品の売上構成とそれぞれの粗利率を計算し合算し、粗利率を計算してみます。自社の販売構成を見える化するだけでも改善ポイントは見えてきます。

②粗利率を変えると?

Bの商品について仕入れの見直しや販売価格の変更などにより粗利率を5%引き上げられないか検討してみると、販売構成の大きい売上であるため全体の粗利率は43.0%まで上昇します。全体の商品で検討するよりも、販売構成が大きいものに絞り対策を検討することが重要です。

③(粗利は変えず)構成比を変えると?

粗利率を変えず、力を入れて販売する商品の構成を変更するとどうなるでしょうか。粗利率が低いA商品の販売力を減らし、粗利率の高いC商品へ力をいれ、売上構成を変えられるような施策を検討することはできないでしょうか。粗利率を変えずとも、全体の粗利率は44.0%まで上昇します。

まとめ

損益計算書の粗利益を改善するために必要なアプローチは、粗利率の異なる商品を分解して把握することと、それらの商品の売上構成を把握することがポイントとなります。そしてそれらを把握したうえで、粗利率の改善のための施策、売上構成を変えていくための施策などの数値上のビジネスモデルのシミュレーションが重要と考えます。

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