経営に役立つコラム

Column

2022.12.27

おひとりさまの相続対策(甥・姪に財産を相続したい)

昨今晩婚化が進み、少子化が進み高齢化も進んでいます。そんな中増えている「おひとりさま」の相続についてご相談内容を参考にお伝えいたします。

おひとりさまはもちろん、特定の相続人に財産を相続させたい方にもおすすめの記事ですので、ぜひご覧いただき、相続対策のご参考になさってください。

【相続対策】おすすめ記事3選

【ご相談】自身が所有している財産をなるべく姪に渡してあげたい

私(Aさん:80歳)は夫を亡くし、一人で暮らしています。今では定期的に私を訪ね、私のことを気ににかけてくれている姪との時間を過ごすのが一番の楽しみです。
そこで、私の所有している財産をなるべくその姪に渡してあげたいと考えていますが、私が亡くなった時の相続人は子どももいないため、私の妹になると聞きました。姪(Bさん)に財産を渡す良い方法はないでしょうか?

【当社のご提案】

Aさんの相続税をシミュレーションしたうえで、甥、姪を受遺者とする秘密証書遺言の作成をすることと、姪を受取人とする一時払終身保険の加入することをご提案しました。

甥、姪を受遺者とする秘密証書遺言の作成

Aさんのご認識の通り、親族関係からすると妹が相続人となります。

この場合、次の相続人となるであろう甥、姪を受遺者とする遺言書を作成し妹への相続を飛ばすことで、Aさんが当初所有していた財産に係る相続税負担を減らすことが可能となります。

Aさん      ⇒    Aさんの妹    相続税①(約3,700万円)

Aさんの妹    ⇒    甥、姪(Bさん) 相続税②(約1,200万円)

⇓ 妹への相続を飛ばす

Aさん      ⇒    甥、姪(Bさん) 相続税①(約3,700万円)
※ 相続税額は妹に財産がなく、時の経過等による財産額の異動がない前提となります。

また、その時の遺言書も公正証書遺言という形で作成されることが一般的ですが、専門家である私たちでの代書により遺言書に求められる形式要件の具備が可能、かつ、公正証書遺言と同様にその遺言書の存在につき公証人の認証を受けられ、さらには高額となりがちな公証人手数料も11,000円で済むため、秘密証書遺言で行いました。これで妹への相続を確実に飛ばし、相続税②の負担を減らすことができました。

一時払終身保険への加入・遺言書への付言事項

次に、Bさんに財産を渡したいというAさんの想いについて
死亡保険金受取人をBさんとする一時払終身保険に加入すること
遺言書上でBさんの相続割合を増やし、かつ、付言事項を記すこと

で実現しました。

全財産をBさんにとすることも可能でしたが、仮に妹が先に亡くなった場合、Aさんに対する相続人は甥、姪(Bさん)となります。その場合、相続人が兄弟姉妹の代襲相続人であるため遺留分侵害額請求の問題はありませんが、遺言書の無効を求めて甥と姪(Bさん)の間で争いになる可能性もゼロではありません。

Bさんにお話を伺ったところ、当然その様な争いとなる結末は望んでいません。また、Aさんについてもその考えは同様でしたが、我が子同然に可愛がっており、自身の身の回りの手伝いもしてくれていたBさんにより多く財産を残してあげたいという思いも強いものでした。

そこで、法的効力を有するものではありませんが、遺言書に付言事項としてAさんのBさんに対する想いを記すことで、Aさんの遺産相続に関する経緯を明確にし、それが本人の死後、自身の声として甥にも伝わるようにしました。

さらに、万が一争いになるようなことがあり、万が一遺言書の効力を否認されるようなことがあった場合、確実により多くの財産がBさんに渡るように保険を活用しました。死亡保険金は受取人固有の財産であるため、相続分の争いが仮に起こったとしても、原則その相続分の争いとなる財産の範疇から除外されますので、確実にBさんに財産を渡すことが可能となりました。

そのご家庭ごとに取るべき対策の答えは変わってきます。その残す想いによっては形式的な条件のみから判断される答えとは異なってきますのでご注意ください。

【ダウンロード資料】知っておきたい相続対策

知っておきたい相続対策相続対策の事例をまとめた資料をご用意いたしました!
ご希望の方は下記よりダウンロードいただけます。

<内容>━━━━━━━━━
・おひとりさまの相続対策
・認知症が与える相続の注意点
・想定外の相続人に対する備え
・遺言書の種類と効力
・外貨建て一時払終身保険を活用した相続対策
━━━━━━━━━━━━━

※同業・競合他社様からのダウンロードはお断りしております。

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相続税の申告は一部の資産家に限った話と思われていましたが、最近のデータでは東京都では約5人に一人が申告をするようになり、当社でも相続税の申告が増加傾向にあります。
また、相続税がいくらになるのか、財産を子供たちがうまく分けてくれるのか、様々なご相談をお聞きしております。相続対策はじっくり時間をかけて行う方が効果的で、検討する時間も十分にとることができます。

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萱野修弘

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萱野修弘

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