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2023.12.01

外貨建て一時払終身保険を活用した相続対策

外貨建て一時払終身保険を活用した相続対策
相続対策の手段の一つとして一時払終身保険が活用されることが多いですが、最近は米国金利の上昇に伴い米ドル建ての一時払終身保険が人気を集めています。

相続対策に生命保険が活用される3つの理由

①渡したい人にスムーズに保険金を渡せる

生命保険の保険金は受取人固有の財産としてみなされるため、相続人同士の話し合いをせずに指定した人に保険金を渡すことができます。他の相続人から遺留分を請求されることもありません。

②すぐ現金化出来る

相続には相続税の納付や葬儀費用、代襲分割などでまとまったキャッシュが必要となります。
亡くなった方の預金などの金融資産は凍結され、不動産もすぐには現金化出来ません。
生命保険は保険金請求書類が保険会社に到着し原則5日以内に支払われるため、すぐに現金化することが出来ます。

③相続税非課税枠がある

「500万円×法定相続人の数」の相続税非課税枠があります。

なぜ一時払なのか

健康上のハードルが低く加入しやすい

相続対策を意識しはじめる60歳くらいから相続税非課税枠を活用しようと月払い、年払いの終身保険に加入しようとすると、持病や過去の病歴によって加入出来ない場合があります。
一時払は月払い、年払いと違い簡易的な告知で加入できる、商品によっては健康状態を問わず無告知で加入できます。

なぜ外貨建てが人気なのか

払込保険料に対する死亡保険金額のコストパフォーマンスが高い

円建ての一時払終身保険の場合、保険料を一括で支払うと死亡保障はわずかしか増えません。
下記イメージ①の場合、約1,400万円を支払うと1,500万円の死亡保険金が終身で保障されます。
一方で米ドル建て一時終身保険の場合、約10万USDを支払うとその約2,5倍の約25万USDの死亡保険金が終身で確保することが出来ます。
為替リスクがあるため、今後円高に推移していったとしても円建てに劣るほどは下がらないだろうと判断した方に人気を集めています。

相続対策として法定相続人が妻、子2人の計3人だった場合、生命保険の非課税枠は「500万円×3=1,500万円」となり、1,500万円を超えた部分は相続財産に含めなければなりませんが、納税資金・代襲分割の原資を割安に用意することが出来ます。

保険金額に差が生じている理由は日米間の金利差の拡大

円建て、米国ドル建てでこのような差が生じている理由は日米間の金利差の拡大にあります。日本は1%にも満たない低金利のまま推移していますがアメリカの10年国債は2020年の約0.5%から2023年11月現時点では5%近くまで急上昇しています。
保険会社はお客様から預かった一時払保険料は米ドル建ては米国債に、円建ては日本国債で主に運用しているため、下記のように保険金額に差が生まれます。

相続対策として既に円建ての終身保険に加入している人が切り替えるケースも

上記イメージ①の通り、円建てと外貨建ての場合で同等な保険料でも死亡保障額に大きな差が生じることから、加入していた円建ての終身保険を解約し、その返戻金を原資に、あらためて外貨建てに加入される方も出てきています。

注意点

為替リスク

外貨建ての場合、支払い時と受取時の為替差による為替リスクが伴います。60歳男性の上記イメージの場合だと死亡時に1米ドル=60円を下回ると元本割れとなってしまいます。

途中解約リスク

生存中に資金が必要となり、解約してお金を戻さざるを得なくなってしまった場合は元本割れとなる可能性があります。
特に外貨建ての解約の場合には、金利変動に伴う「市場価格調整」や「解約控除」などと呼ばれるコストが発生するため、契約時よりも円安になっていても思ったよりも増えていない、元本割れとなる可能性があります。

向いている人・向かない人

外貨建て一時払終身保険が向いている人

・為替リスクに理解があり、少ない保険料で大きな保障を用意したい
・相続対策として活用したい

外貨建て一時払終身保険が向いていない人、特に注意が必要な人

・為替リスクに不安がある
・将来の介護費用など途中で資金が必要となった時に備えて解約返戻金を活用したい

【ダウンロード資料】米ドル建てと円建ての一時払終身保険の比較

米ドル建てと円建ての一時払終身保険の比較(サムネイル)ダウンロード資料として上記イメージ①60歳男性に加えて50歳、60歳、70歳の男性・女性のイメージをご用意いたしました。

相続対策としての生命保険にご関心がありましたらお気軽にご相談ください。

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