お店で起きている問題・課題を改善するために、店舗ミーティングや店舗会議を行っているお店も多くあるでしょう。ところが、案外と問題・課題が解決できていないことも少なくないです。店舗ミーティングや店舗会議を行い、成果へ結びつけるにはどうしたらよいのでしょうか。一緒に考えていければと思います。

お店で起きている問題・課題。その問題・課題を改善するための具体的な取り組みを決めて改善する。流れからすると、とても良いように思います。これはお店の数値が順調な時は効果的です。利益がしっかりと出て予算を超えている。売上も予算比100%を超えているのなら、問題・課題を改善するアプローチは効果的です。

ところが利益がでておらず、売上も予算割れしているお店がこのアプローチをすると成果につながりにくいのです。なぜなら改善するのは「人」だからです。改善する店舗スタッフの意識・やる気が高いなら改善できます。ところが店舗スタッフの意識・やる気が高くない場合は改善がなかなか進まないのです。

毎月毎月利益が出ていない、または少ないお店のスタッフはやる気になるでしょうか。売上が常に予算割れ前年割れしているお店のスタッフはやる気なるでしょうか。人には感情があります。そこを考えることが大切です。

業績（利益・売上）の悪いお店で問題・課題を改善しようとすると
・もともと意識・やる気が高くないので皆のモチベーションが上がらない
・改善がすぐに成果につながらないとやっても無駄だとなり改善活動が続かない
・やりたくないのにやらされているといった「やらされ感」になる

そうすると、ますますやる気が無くなっていくのです。ミーティングや会議をしても改善されないのです。この状態が続くとミーティングや会議の参加者が減っていくことになるのです。せっかくお店を良くしようと思った取り組みが、期待とは違った結果になってしまうのです。

数字が良くないお店の場合は、問題・課題の改善からのアプローチではなく良い点を見るアプローチへ変えていくことが大切です。

どんなに数字の悪いお店でも必ず良い点はあります。ところが、数字が悪いと良い点など無いと最初からあきらめて見つけることすらしないことが多いのです。

最初に取り組むのは、お店の良い点を見つけることです。今うまくいっていること、まだ成果にはつながっていないがうまくいきそうなことなどを見つけていくことです。どんなに小さなことでも構いません。良い点・うまくいっている・うまくいきそうで見つからないなら、続けていることを見つけてください。なんでも良いので良い点を見つけることです。

皆で小さなことで構わないので良い点を出してもらい、それを見える化します。それをすると皆少しずつ意識が変わってくるのです。「うちのお店は問題課題しか無いと思ったけど良い点があった！」「案外やり続けていることがある！」「これはやっていることで結果出ている！」とモチベーションも上がってくるのです。

良い点を皆に出してもらうことで
・視点が変わり皆のモチベーションが上がる
・やり続けていること（＝良い点）は今できているやれていることなので継続しやすい
・継続していることで自分たちはやり続けられると自信につながる
・良い点をみつけることで自信につながる

まずは良い点を見つけて続けることが大切です。問題・課題だけ見ていると、せっかくのお店の良い点を見失い、最悪良いことを知らず知らずにやめてしまうこともあるのです。良いことをやめてしまえばもっとお店は悪くなっていくのです。

良い点をたくさん見つけ、そのあとに問題・課題の改善を話し合います。良い点を見つけることで、皆のモチベーションが高くなった状態で問題・課題の改善をすると、スピードをもった改善ができるのです。

問題・課題の改善は原因を探るのではなく改善の取り組みに焦点をあててください。今の問題を改善するために具体的に何をするのかを決めましょう。原因を探っても結論は出ません。良い点から問題・課題の改善へ、問題・課題は改善の取り組みを決めて行動することで成果へとつながっていきます。

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