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2024.08.26

交際費から除外される接待飲食費の金額基準

交際費から除外される接待飲食費の金額基準
令和6年度の税制改正で交際費に関するルールが変更され、特に接待飲食費の扱いが見直されました。
本コラムでは、改正内容の具体的なポイントを押さえながら、新たな1万円基準が企業の税務処理にどのような影響を与えるかを解説します。さらに、法人規模別の交際費課税の違いも取り上げ、企業が知っておくべき重要なポイントを整理します。

令和6年度の交際費に係る改正

令和6年度税制改正により、交際費等の範囲から除外される接待飲食費の金額基準が1人当たり1万円以下(改正前5,000円以下)に引き上げられました。
物価高や経済活動の活性化の観点からの改正とのことから、従来のように事業年度単位での適用関係ではなく、税制改正法施行日の令和6年4月1日から即適用とされています。例えば、12月決算法人であっても、次期の期首日以降の適用ではなく、今期の期中中途である令和6年4月1日以後に支出する接待飲食費から、1万円基準で判定して適用することになっています。

交際費課税は決済日での判定ではない

クレジットカード等での支払いの場合で、令和6年4月1日以後の支払いであったとしても、接待飲食等の行為があった時が同年3月以前である時は、1万円基準での判定とすることにはならず、従前の5,000円基準で判定して、交際費の額を算定することになります。つまり、接待飲食等の実行日ベースで適用することになります。

法人規模別の交際費課税の内容

因みに、交際費についての措置法の規定は、

・資本金百億円超の法人では全額損金不算入
・資本金1億円超の法人では交際費のうちの接待飲食費の50%が損金算入
・資本金1億円以下の法人では交際費のうちの接待飲食費の50%か、年800万円の定額控除限度額かが損金算入

とされています。

交際費での接待飲食費

接待飲食費とは、得意先等を接待して行う飲食その他これに類する行為のために要する費用で、飲食代のほか、業務遂行や行事の際に差し入れる弁当代、飲食等のために飲食店等に直接支払うテーブルチャージ料やサービス料なども含まれます。

交際費除外計算新基準の1万円は、1人当たりの接待飲食費の金額が1万円以下の場合での適用であり、1万円を超える場合は、1万円までが交際費除外対象となるのではなく、その全額が交際費等に該当するものとされます。

交際費除外計算のための適用要件

接待飲食費の交際費除外の適用要件として次の事項を記載した書類の保存が要求されています。

一 飲食年月日
二 飲食参加者名と関係
三 飲食参加者数
四 飲食額、店名、所在地
五 飲食事実の明示事項

保存要件は帳簿ではなく書類なので領収書にメモ書きをするとよいでしょう。

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