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近藤浩三
G.S.ブレインズグループ代表 税理士
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
会社が成長していけるノウハウをご提供するG.S.ブレインズコンサルティング株式会社
Column
2019.05.10
スキルで採用した人材は長続きせず、結局は辞めていき、そのことが会社の成長を止めてしまいます。経営者の考えに沿った人を採用する『理念採用』を徹底するべきです。こうした取り組みに関して、会社の規模との関連性についてお客様からお問い合わせをいただきました。そこで今回は、会社の規模と組織づくりの考え方についてご説明します。
業種はもちろん、会社の規模によってもやるべきことは異なります。私たちが提唱する『成長の三要素経営』においてもこの考え方を採用。お客様企業の業種による違いに加え、規模による違いで支援の方法や手順を変えており、私たちはそれを「規模対応」と呼んでいます。
規模対応としてはまず、社員数5人以下の「オーナー期」が挙げられます。オーナー期の会社の採用では、特に注意が必要です。まず、求人広告などの一般募集では簡単に人は応募してきません。そのため、経営者の知人や紹介など、知っている範囲の人、もしくはハローワークからの応募に頼ることがほとんどです。どんなに人手が欲しくても、「この仕事ができる人が欲しい!」と即戦力の人材を求めていたとしても、絶対にスキル採用は避けなくてはいけません。もちろん、いま、この仕事のために人手を補う目的で、スポット的に仕事を頼んだり、人を雇用するのは致し方ないと思います。しかし、長く働いて欲しい人を雇う場合、スキル採用は避けるべきです。社長が「私はこういう考えで会社を経営している。一緒にやらないか?」と問いかけ、それに共感し「やりましょう!」と応えてくれる人を採用すべき。年齢や経験を重視してはいけません。
次に、社員数5人以上15人以下の「組織化入口期」の規模にある会社の場合です。組織化入口期の会社は、「こういう会社にしたい!」という経営者の思いを『経営理念』という形で“見える化”する必要があります。経営理念はわかりやすく、自分の言葉で結構です。皆で「どういう会社を作っていきたいか」「会社をどう成長させていきたいか」を経営者が伝えてください。その経営理念に「いいですね!」と共感できる人を採用することです。
そしてもうひとつ、経営者が人として一番大事にしていることを3~5つ決めてください。求める人材像を明確にするためです。たとえば、「真面目」「素直」「前向き」など、経営者が社員に絶対必要だと思うポイントを挙げ、それを“見える化”します。採用の際には、ここで定めたポイントを絶対に外さないようにしてください。
オーナー期の会社と組織化入口期の会社との相違点は、経営理念が“見える化”されているか、否かです。社員数5人以下のオーナー期の会社は、経営理念を“見える化”していなくても大丈夫。5人なら、経営者の思いを直接全員に伝えることができるからです。採用の際も同様で、応募者に直接思いを伝えることができるでしょう。一方で、「社員数5人をすぐに超えたい」と考えている経営者や、5人を超えて15人を目指している会社の経営者は、「こういう会社を作りたい」ということを経営理念という形で“見える化”してください。
その際には、「こういう会社を作ろう」という『ミッション』と、「ミッションを実現させるためにこうやって成長させよう」という『ビジョン』、そして、「自分たちはこういうことを守ってやっていこう」という『行動指針』を策定しておきましょう。なぜなら、“見える化”された経営理念、ミッション、ビジョン、行動指針は、幹部を育て、さらにその後、新しい社員を育成するために必要となるからです。組織化入口期では、社長のナンバー2である幹部社員を育てます。幹部社員は、実務として仕事ができるのは大前提。加えて、部下を育てること、チームで仕事すること、目標を立てて達成することが求められます。これらを経営者が確実に教えていきます。 社員が15人を超えて「組織化定着期」に入り、経営者が直接その思いを伝えることが難しくなった時、今度は幹部たちが新しいリーダーたちを育て、そのリーダーたちが新しい世代を育てていきます。その時のためにも、経営理念などの“見える化”は欠かすことができないわけです。
次回は「リーダーシップとマネジメント」についてお話しします。
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