経営に役立つコラム

Column

2022.11.14

銀行が決算書を見る際のポイント!会社格付けの基準について①

コロナ融資の据え置き期間が終わり、融資返済が始まってきている方もいらっしゃるかと思います。今回は金融機関が融資先の融資判断をする際に用いる「格付け」について、数値分析に照準を絞りご案内いたします。

格付け分析項目について知っていただき、自社の決算書にあてはめ現状分析することで、今後自社が取るべき対策をご検討いただく機会となりますと幸いです。

▼財務のおすすめ記事3選

評価分類について

評価分類は「安全性(健全性)」、「収益性」、「成長性」、「返済能力」と大きく4つに分類されます。

それぞれの項目の中でも分析基準はいくつかありますが、今回は「安全性(健全性)」、「収益性」項目について数値的重要性が高いものをご案内いたします。

①安全性(健全性)

(1)自己資本比率

自己資本/負債・資本合計
経営に必要な資金をどのくらいの割合で調達しているか、自己資本と他人資本とのバランスを表しています。

自己資本とは、資本金と過去からの利益の積み上げ(繰越利益剰余金)となりますので、その割合が高い方ほど健全と言えます。逆に、負債である借入金が増加すると自己資本比率は減っていきます。

弊社では、最低15%、45%で潰れない体質、とお伝えしております。

(2)流動比率

流動資産/流動負債
現預金などで構成される流動資産と、買掛金や未払金、1年内返済長期借入金など短期的に支払期日が到来する負債で構成される流動負債とのバランスとなります。

この比率が100%を下回りますと負債の支払いができないという状況ですので要注意です。

②収益性

(1)売上高経常利益率

経常利益/売上高
売上高に占める経常利益の割合となります。

経常利益は会社全体の儲けとなりますのでこの利益がどの程度出せているかは金融機関の融資判断においては重要です。

弊社では、5%を目指し、決算前に成長投資を実施し、3%で着地する、という基準をお伝えしております。

(2)総資本経常利益率

経常利益/総資本
自社の総資産(投資資産)をもって、1年間でどれだけの利益を獲得できたかという基準となります。

投下した資本に対する利益運用の割合となりますので、事業の経営効率を判断する際に効果的です。格付けでは1%以上で評価対象となり、3%以上で最高評価となる基準となっています。

最後に

今回は、会社の体力を図る安全性項目と利益構造を把握する収益性についてお伝えいたしました。金融機関が融資先を判断する際の重要項目となりますので、ぜひ一度自社の決算書にて分析いただければと思います。

弊社では決算財務分析報告を実施しておりますので、自社の現状を決算書の数値的な視点から把握されたいかたはぜひお声がけください。

決算財務分析報告会

直近3事業年度の決算数値を財務的視点で分析し報告します。会社規模対応の考え方から、今の事業規模で陥りやすい経営上の問題点を成長の三要素視点で明示いたします。専門家による的確なアドバイスにより、今後目指すべき出口とそこへ向かう具体的ステップが明確になります。

財務コンサルティングサービス

会社が成長していくために必要な財務管理を、いま会社で出来ていること、成長のために取り組まれたほうが良いことを明示しながら経営者に寄り添いご支援します。

免責事項について
当記事の掲載内容に関しては、細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性・完全性・最新性を保証するものではございません。
また、ご覧いただいている方に対して法的アドバイスを提供するものではありません。
法改正等により記事投稿時点とは異なる法施行状況になっている場合がございます。法令または公的機関による情報等をご参照のうえ、ご自身の判断と責任のもとにご利用ください。
当社は予告なしに当社ウェブサイトに掲載されている情報を変更・削除等を行う場合があります。
掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
財務コンサルティング担当

お役立ち情報を発信していきます

財務コンサルティング担当

お気軽にお問い合わせ・
ご相談ください

無料相談 経営のお悩みなど、まずはお気軽にご相談ください。
弊社スタッフがお客様の状況に最適なサービスをご提供いたします。

03-6417-9627

営業時間 9:30〜17:30(土日祝を除く)

HPを見てお電話した旨をお伝えください

くろじになる