経営に役立つコラム

Column

2021.05.13

【教え方に原因?!】気づくと自己流のやり方になってしまう新入社員

新人や部下が仕事を教えた通りにやらず、自己流のやり方になってしまうことはよくあります。

「なぜそのやり方なのか」という理由を理解しておらず、やりやすい方法で進めてしまうからです。

仕事を教えたあとは、必ず相手が正しく理解しているか確認しましょう。

ご質問│新人に仕事を教えても、時間が経つと自己流になっています

<今回のご質問>
新入社員が入社してきました。仕事を教えていますが気づけば教えた内容と違い自己流になっています。どうしたら教えた通りにやってもらえるでしょうか?

なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。

その原因は、ズバリなぜそうやらなければならないのか、理由が新入社員に伝わっていないということです。

上司であるあなたは一生懸命に伝えていても、相手(新入社員)に「なぜそうするのか」が伝わっていないのです。なぜかがわからないから気づけば自分のやり方になってしまうのです。

【動画】気づくと自己流のやり方になってしまう新入社員…教え方に原因があった!

トレーニングの4ステップ

皆さんは部下に仕事を教える時、どんな流れで教えているでしょうか?
仕事を教える時には「トレーニングの4ステップ」に従って実施するとトレーニング効果が飛躍的に高まります。

ステップ1:準備

今日何を教えるか、何をするのかを決めて相手に伝えること

ステップ2:提示

やり方とその理由を教えて確認すること

ステップ3:実行

すぐにやらせること

ステップ4:評価

できたことを認めること

今回のご質問の内容は、ステップ2「提示」がポイントになってきます。では、ステップ2の「提示」の内容を具体的に見ていきましょう。</p

トレーニングの2ステップ「提示」

提示とは、仕事のやり方を教えた後、なぜそうするのか理由を教えて、最後に確認をすることです。

この段階でまず大切なことは、やり方を教えた後になぜそうするのか、理由をきちんと教えるということです。人は理由がわからなければ継続しません。なぜそうするのか理由がわからなければ、別にやってもやらなくても同じであると判断します。やってもやらなくても同じであれば、やらない方を選ぶはずです。ですから、正しいやり方で継続させるためには、理由をきちんと伝えることがまず大切なことです。

理由を教えるだけではダメ

なぜそうするのか理由を教える、実はそれだけでは不十分です。相手に正しく伝わっているのか、確認することもセットで行うことが必要です。

一言で「確認」と言っても、次のような確認はNGです。

「わかった?」と聞く
「大丈夫?」と聞く

上司から「わかった?」と聞かれたら、多くの新入社員は「わかりました」と答えるでしょう。また、「大丈夫?」と聞けば、「大丈夫です」と答えます。ですがこれでは、確認とは言えません。ではどのような確認方法であればよいのでしょうか??

正しい確認方法

「なぜこうするのか言ってみて」

「わかった」「大丈夫」という確認で終わらせるのではなく、教えた理由、なぜこうするのかを相手に話してもらうことが大切です。「これは、こういう理由でこうします。」とこの質問に答えられたらきちんと伝わっています。ところが質問して答えられなかったら、残念ながら伝わっていません。

現場ではよくこのようなやり取りが起こっています。あなたにもこんな経験ないでしょうか??

上司「わかった?」
新入社員「わかりました。」

上司「大丈夫?」
新入社員「大丈夫です。」

上司「じゃあ、なぜこうするのかもう一度言ってみて」
新入社員「・・・・・・・すみません。もう一度説明してもらえますか?」

わかった、大丈夫と言っていても、実際自分の口で説明しようと思ったら話せない。その時理解していないことに本人自身が気づく、ということがあります。私自身もそうですが、頭では「なるほどそういうことか」と理解しているつもりなでも、いざ自分の口で話そうと思った時に初めて、自分が理解していなかったことに気づいたりすることはよくあります。

人を育てるにはひと手間を惜しまない

教えたことがきちんと相手に伝わってはじめてトレーニングの成果がでるのです。ですから、教えたら必ず質問して自分の言葉で話してもらう。それが答えられなければもう一度教えて、もう一度言ってもらう。これを繰り返します。話せるようになったならばそれは頭で理解できている段階です。ここまでもっていくことが教える側にとって非常に大切なことです。

案外私たちは、教えて、わかった?大丈夫?と聞いてすぐに次に進もうとします。ですが、人を育てるにはひと手間をかけることがとても大切です。

「なぜこうするのか言ってみて」
この質問で相手に伝わっているか伝わっていないかがわかります。伝わっていなければこの場でもう一度説明すればいいわけですから、結果としてとても効率的になるのです。

なぜこうするのか理由を教えなければ、仕事を教えても気づけば教えた通りのやり方ではなく自分のやりやすいやり方に変わってしまうことがあります。また、なぜそうするのか理由を教えたとしても、それをきちんと確認していなければ、相手に伝わっていない=相手が理解していないことがあるので結果として自己流のやり方になってしまうことがあります。

ぜひ皆さんもひと手間を惜しまず、仕事を教えて、なぜこうするのか理由を教えて、「なぜこうするのか言ってみて」と確認してください。

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落合嘉寛

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G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー

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