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2024.01.24

効果的な新入社員研修を実施するためのポイント!内容やカリキュラムの決め方

効果的な新入社員研修を実施するためのポイント!内容やカリキュラムの決め方
中小企業の経営者や採用・人事担当者の多くが、新卒・中途採用者の入社時の新入社員研修に課題を感じています。
新入社員研修を成功させるためには、目的を明確にし、計画的に研修を行うことが重要です。

そこで今回は、効果的な新入社員研修を実施するためのポイントについて解説します。新入社員研修を初めて実施する方はもちろん、現在の研修を見直したい方も参考になさってください。

新入社員研修の目的

新入社員研修は、新卒採用・中途採用によって目的が異なります。目的を正しく理解したうえで、内容やカリキュラムを決めていきましょう。

新卒入社の社員を対象とした研修の場合

新卒入社の場合は、学生から社会人へ意識の切り替え、ビジネスマナーの取得、自社の経営理念やビジョンの理解など、自社の一員として活躍するための基盤を築くことが目的となります。

中途入社の社員を対象とした研修の場合

中途入社の場合は、ビジネスマナーをはじめとした社会人としての基礎能力は取得していることが多いため、自社の経営理念やビジョンなどの理解が主な目的となります。加えて、個々の経験やスキルに応じて業界・業種の知識取得を目的とした研修を行います。

新入社員研修の内容

新入社員研修では、自社のことや社会人として最低限身につけたい考え方・スキルなどを中心に教えます。

自社の経営理念や事業内容の理解

会社や業務の理解を深めるために、自社の業界や事業内容、経営理念、価値観などを伝えます。
会社の一員として、上司や先輩と同じ方向を向き、正しい判断基準で仕事を進めるためには、経営理念や行動指針の理解は欠かせません。
また、自社の事業が社会的な価値を持つことを知ると、仕事のやりがいや帰属意識、モチベーションの向上につながり、早期退職防止に一役買います。

社会人としてのものの見方・考え方

社会人としての自覚や責任感を持ち、仕事に向き合ってもらうために、社会人としての物事の考え方を身につけることが欠かせません。入社直後に考え方を身につけることで、成長スピードも速くなります。

基本的なビジネスマナーやビジネススキル

社内・社外問わずに良好な人間関係を築き、円滑に業務を遂行するために、社会人として必要最低限のマナーやスキルを取得する必要があります。

ビジネスマナー

挨拶や言葉遣い、身だしなみ、礼儀作法、電話応対、メールの書き方、名刺交換の方法など

ビジネススキル

報連相(ほうれんそう)、仕事の段取り、スケジュールの立て方、期日管理

業務に必要な専門的なスキル・知識の習得

配属後、1日でも早く戦力として活躍してもらうために、配属先の業務内容の理解、業務上必要なPCスキルや社内システムの使い方、社内用語などを身につけてもらうと現場の負担を軽減することができます。

新入社員研修の代表的な手法

新入社員研修は、様々な手法を組み合わせて進めていきます。代表的な手法をご紹介します。

OFF-JT

職場や通常の業務から離れて行う教育手法のこと。社員を1ヶ所に集めて開催する集合型の研修やWEB会議ツールを利用したオンライン研修、e-ラーニングなどが挙げられます。

OJT

上司や先輩社員が指導役となり、現場業務を通じて実践的なスキルを身につける教育手法です。新入社員研修では、全体での研修終了後に配属先で行うことが一般的です。

ロールプレイ

実際の業務で想定される場面を再現して、実践的なスキルや立ち振る舞いを身につける教育手法です。新入社員研修では、名刺交換、電話対応、来客対応などを教えるときに取り入れられることが多くあります。

ケーススタディ

過去に起きた・今後起こり得る事例や問題を取り上げ、解決策や対処法を見つけるための教育手法です。商談やクレーム対応など、今後経験するであろう場面に備えて疑似体験することで、いざというときに冷静に対応したり、問題の拡大を防いだりすることができます。

レクリエーション

研修を行う前に、新入社員同士の関係作りやチームワーク向上を目的に自己紹介や簡単なゲームなどを行います。

グループワーク

少人数のグループに分かれて課題に取り組みます。プレゼン型ではディスカッションを行い、代表者が結論を発表します。一方で作業型は、メンバーが協力して共通の目標に向かって取り組み、タスクを遂行します。

新入社員研修のカリキュラムの作り方

新入社員研修のカリキュラムは以下の流れに沿って作成していきます。

1.受講者のレベルを把握する

対象となる社員の能力やスキルを把握します。特にPCスキルは個人差が大きいため、事前に確認しておくことをおすすめします。個々のレベルを知ることは、研修を効率的に進めることや、適切なフォローに繋がります。

2.目的や目標、身に付けてもらいたいスキルを洗い出す

研修終了後に、新入社員にどうなっていてほしいか、どんなスキルを身につけてほしいかを考え、そこから必要な研修を組み立てていきます。
社内での認識の差が生まれないように、経営陣や現場社員からも意見を聞き、会社全体で共有しながら進めていきます。新入社員の配属先の管理者に研修内容を確認・共有しておくことで、研修終了後にスムーズに実務へ移行することが出来ます。

3.具体的なカリキュラム・スケジュールを作成する

研修実施に向けて、具体的なカリキュラムを組みます。インプットだけでなくアウトプットの時間も取り入れましょう。

4.研修を実施する

作成したカリキュラム・スケジュールに基づいて研修を実施します。

5.フォロー体制を整える

研修で一度伝えただけで、社員がその通りに行動するとは限りません。教育は反復が重要です。
一定期間を空けてから行動内容を振り返るフォローアップ研修や、配属先の管理者に研修内容を共有し、日々の育成の中で研修で伝えたことを意識的に実践できているか確認すること、そして実際の行動を認めることが教育内容の定着につながります。

新入社員研修を実施する期間の目安

研修を実施する時期や期間も新卒採用と中途採用によって異なります。

新卒採用の場合

企業や配属される部署によって異なりますが、配属後に業務が円滑に進められるように、入社直後に実施されることが多い傾向にあります。期間もまちまちで、3日から2週間程度の場合もあれば、数ヶ月かけて行う企業もあります。

中途採用の場合

既に社会人経験のある人がほとんどなので、新卒採用の場合と比べると短い期間で行われることが一般的です。

新入社員研修の実施方法

新入社員研修を自社で実施するのか、外部に依頼するのかを悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。メリット、デメリットを理解したうえで検討しましょう。

新入社員研修を成功させる3つのポイント

新入社員研修を成功させるために、下記の3点を研修内容やフォローに取り入れましょう。

1.実践的な研修にする

新入社員研修では、社会人としての基本的な知識やビジネスマナーなど覚えることが多いため、インプットが中心になりがちです。知識を定着させるために、研修内で教わったことを実践・アウトプットできる時間を設けましょう。特にディスカッションは教わったことの整理だけでなく受講者のつながりを深めるのにも効果的です。

2.受講者が研修内容を振り返る機会を作る

研修で学んだ知識の定着を図るためにも、研修終了後に感想やレポートを提出してもらいましょう。受講者の理解度の把握や研修後のフォローにも役立ちます。

3.適切なフォローを行う

個々の学習状況を把握し、適したフォローを行うことで、新入社員の早期退職を防ぐことができます。

配属先でのフォロー

研修内容や個々の学習状況を配属先の社員に共有して、日々の実務の中でフォローしてもらいましょう。新入社員は仕事の不明点や不安に感じていることを抱えやすいので、話しやすい環境づくりも大切です。

フォローアップ研修

新入社員研修終了後から2~3ヶ月をめどにフォローアップ研修を実施しましょう。一定期間を空けて研修内容を振り返ることで、知識の定着率向上や自身の成長実感につながります。また、同期との交流の場を設けることで、同じように頑張っている仲間の存在を再認識したり、不安や悩みを共有したりすることができます。

まとめ

新入社員研修の成功のためには、目的と期待する結果を明確にし、内容やカリキュラムを決めて実施することが重要です。研修実施後は振り返りを行い、PDCAサイクルを回し続けることで、効果的な新入社員研修のやり方が確立することができます。
また、新入社員の早期離職を防ぐためには、経営理念やビジョンの理解や適切なフォローが欠かせません。会社全体で新入社員をサポートしていく環境づくりも大切です。

弊社では、各企業の経営理念・ビジョンを土台とした研修や組織づくりのお手伝いをしております。ご不明点やお悩みごとがありましたらお気軽にご相談ください。

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