2021.07.13
なぜ相手が動かないのか?を考える
マーケット縮小の時代=人口減少の時代は今のコロナが落ち着いたとしても変わらずに続きます。 …
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
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Column
2021.09.02
右腕を育てるために最初に取り組むことは、右腕(No.2)候補のことをよく知ることです。
No.2は自ら考え行動できる人財へと成長してほしいというのが、皆の共通の想いだと思います。自ら考え行動できる人財を育てるためのアプローチ方法があります。それが「6ステップ」です。
① 知る
② 聴く
③ 観る
④ 認める
⑤ 考えさせる
⑥ 任せる
この6つのステップを一つひとつ確実に進めていくことです。今回の質問では、No.2の育成は最初に何から始めればいいか、というご質問でした。この6つのステップの①知る ②聴く、から始める、ということになります。
No.2のことを①知る、②聴くことから始めるのですが、その前に確認しておいてほしいことがあります。①知る、②聴くの前にできていなければいけない大前提です。
No.2のことを知る、聴くとは、コミュニケーションをする(話す・聞く)ということです。コミュニケーションの量が増えていけば、良い人間関係を築くこともできるでしょう。人間関係づくりには3つのステップがあります。
ステップ1:人間関係の土台づくり
ステップ2:関係づくり
ステップ3:関係強化
3ステップで一番のポイントは、ステップ1「人間関係の土台づくり」です。具体的には、相手に対する「さんづけ」や「日々の挨拶」、「返事」、「ねぎらい」や「感謝」といった人として当たり前の行動です。No.2候補に対して、これが常にできているかをまず確認してみましょう。人としての当たり前の行動ができて、初めて、日常会話や仕事の会話(話す・聞く)でNo.2との人間関係がより強いものになっていきます。
挨拶や返事、ねぎらい、感謝がない上司を部下は心から信頼しようと思うでしょうか?人間関係の土台をおろそかにすると、相手からの信頼は得られないでしょう。相手も大人ですから、たとえ信頼していなくても仕事上普通に話もしますし対応はします。が、ある一定の距離を保って付き合おうとします。
さんづけ、あいさつ、返事、ねぎらい、感謝といった、人としての当たり前の行動がしっかりとできていることが、No.2の育成において大前提となります。
さんづけ、あいさつ、返事、ねぎらい、感謝といった「人として」の行動を続けることを大前提として、相手を①知る、②聴くことを始めます。
相手を知るための12項目の質問があります。
1) 入社理由
2) 仕事の目的、なぜ今この仕事か
3) 当社で働く目的
4) 過去の成功体験
5) モチベーションが上がること
6) 性格・特長(長所・強み)
7) 得意分野
8) 苦手分野
9) 本人が成長していきたい方向性(3年後の将来)
10) 今年の仕事の目標
11) 伸ばしたい能力
12) 仕事で困っていること
この12項目を一気に全部聞くということではなく、時間をみつけて一つひとつ聞いて相手を知っていきましょう。大切なことは、No.2候補本人の言葉で聴きだすということです。相手はこう思っているのではないか、と推測するのではなく、本人から聴いた答えをそのまま受け止めることが大切です。
また、1回聴いて終わりではなく、定期的に聴いて内容を更新しましょう。人間ですから、その時々考えも変わります。その変化をしっかりとらえておくことも重要なことです。
この質問をする時に、前述したさんづけ、あいさつ、返事、ねぎらい、感謝といった「人として」の行動が活きてきます。これらがしっかりとできていると、質問に対して相手が本音で話してくれるでしょう。逆に「人として」をおろそかにして人間関係の土台が作れていないと、こちらの顔色を伺って本人が思っていないことを言ったりします。それではあまり意味がありません。
① 関心をもつ
② 質問する
③ 受け止める
①~③を繰り返しかえします。
No.2候補に質問をするときは、事務的に聴くのではなく、相手をもっとよく知ろう、理解しようという気持ちをもって聴くことが大切です。この気持ちがあるか、ないかは、相手に伝わります。人は自分のことを知ろう、理解しようとしている人に好感を持つものです。次第に心を開いて本音を話してくれるようになるでしょう。
「はい」「いいえ」で答えらえるような質問ではなく、12項目にあるような「今年の目標は?」「3年後はどうなっていたい?」など、相手の言葉をひきだし、深める質問をしてきましょう。
また、話を聴く時の自分の言葉、行動、態度表情には注意をしてください。特に、態度・表情は、自分で気づかないうちに相手に威圧感や不安を与えている場合があります。偉そうな態度や、怒っているような表情(本人は真剣なつもり)に見えると、相手は本音を言わないでしょう。そんなつもりはなかった、ではなく、相手側からどう見えているかという視点をもつことが大切です。
質問をして相手からどんな答えが返ってきても否定しないことです。
例えば、「3年後はどうなっていたい?」と聞いた時に、相手が「いや~なんにも考えてないんですよね」と言ったとします。そこで、「それじゃあダメだろう!」「それでいいのか?」「こうじゃないのか?」など相手の答えを否定するようなことを言ってはダメです。上司であるあなたは、相手のためを思って、アドバイス、提案、助言をしたとつもりかもしれませんが、これは逆効果です。相手からすると、上司を信頼して本音を言ったのに、否定されたと受け止め、次から本音を言わなくなるでしょう。これではせっかく築き上げた人間関係も信頼関係も水の泡です。
相手はその時点で本当に3年後を考えていなかったわけですから、それはそれと受け止めましょう。そして、次の機会までに何か小さなことでも考えてきてもらうとか、別の質問をしながら相手の考えを引き出していくなど、次につなげていくようにしましょう。
社長の右腕(No.2)の育成は、相手を知る、理解することから始めることです。土台となる人間関係づくりを日々行い、知る・聴くためのポイントに注意して、相手に本音で話してもらうよう努力を続けましょう。
まずはここからです。
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