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鈴木 優
G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
会社が成長していけるノウハウをご提供するG.S.ブレインズコンサルティング株式会社
Column
2021.01.25
書籍名:壁マネジメント
著者名:山北 陽平氏
著者である「山北 陽平」氏は株式会社アタックス・セールス・アソシエイツの経営者であり、「壁マネジメント」というノウハウをもって各企業のコンサルティングを行っている方です。
本書では、管理者の仕事は「部下に成果を出させて、チームの目標を達成し、組織の上位方針を実現すること」であると書かれております。そのために取り組む手法として「壁マネジメント」のやり方が書かれております。
壁マネジメントとは、部下が成果の出る望ましい行動を取ってもらうために、上司が部下の行動に介入し部下が望ましくない行動を取らないよう「壁」になるというものです。具体的な介入のルールとして、「行動ルール」「介入ルール」「フィードバックルール」があると書かれております。
行動ルールとは、成果に結びつき、部下が100パーセントやり切れる数値に基づいた指標を設定することです。介入ルールとは、決めた行動内容に従って行動しているかどうかを把握するルールです。そしてフィードバックルールは部下が行動ルールの通りに行動したら「ご褒美」を与え、行動しなかったら「ペナルティ」を与えることです。
私どもも部下を育てるためには6つのステップがあると日々お客様にお伝えさせて頂いております。「知る」「聴く」「観る」「認める」「伝える」「任せる」です。私自身も部下を育成する中で、特に最初の4ステップ(「知る」「聴く」「観る」「認める」)が大切であると強く感じております。今回の壁マネジメントのルールも共通する部分が大いにあるのではないかと本書を読んで感じました。
本書で書かれている行動ルールについては、部下の身の丈に合っていない高すぎる行動計画を立てても部下のモチベーションが下がってしまい、結果的にやり切ることが難しくなります。そのため、部下の一人一人を深く知ること、理解することが非常に大切になります。
介入ルールについては、目標を設定しただけで日々の行動を追いかけていかないと結果に繋がりません。結果に繋げるためには、部下のことを日々目的を持って観る必要がありますし、部下とこまめに進捗状況を確認することが必要です。
このときに一方的に話すのではなく、部下が今何を取り組んでいるのか、なぜそのように取り組もうと考えたかに耳を傾けて聴く必要があります。決めた目標に対して、朝の段取りから一日が終わった振り返り、週間ベースではどうだったか等を常に確認しながら微調整をする必要があります。
フィードバックルールについては、出来たことをそのままにするのではなく、しっかりと認めてあげることだと考えます。人は誰しも承認欲求があり、その欲求を満たしてあげることで自ら考えて行動する意識が強くなります。
本書ではフィードバックをする際には、行動分析学で使う「好子」「嫌子」「強化」「弱化」「出現」「消失」の6つの要素を活用することと書かれております。
「好子」とは、実行出来た時のご褒美で、「嫌子」とは実行できなかったときのペナルティです。「好子」が「出現」すると行動は「強化」し、「好子」が「消失」すると行動は「弱化」するということです。反対に「嫌子」が「出現」すると行動は「弱化」し、「嫌子」が「消失」すると行動は「強化」するということです。行動ルールが実行されたときにどんな「好子」を与え、実行されなかった場合はどんな「嫌子」をあらかじめ決めておくこととも書かれております。
本書内ではその他壁マネジメントのやり方や事例などが数多く書かれております。チームづくりや結果がなかなか出ずに悩まれている管理者の方々のご参考となれば幸いです。
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