経営に役立つコラム

Column

2026.01.26

【被災時の税負担を避けたい】保険差益の圧縮記帳

【被災時の税負担を避けたい】保険差益の圧縮記帳
火災保険は、建物や在庫の損害だけでなく、事業の再建を支える命綱です。
ただし、保険金の額が失った資産の価値を上回ると、法人税が発生して再建資金が削られてしまうという落とし穴があります。この負担を抑え、スムーズな復旧を後押ししてくれるのが「保険差益の圧縮記帳」です。どのような経理処理が必要で、どのような条件を満たせばこの制度を使えるのでしょうか。
本記事では、被災時の書類準備から具体的な計算例まで、事業を継続させるために押さえておきたいポイントを整理しました。万が一に備えた経営の予習としてお役立てください。

事業における火災保険の重要性

最近、火災のニュースが多いですね。
自社の店舗や工場からの失火を防ぐことは勿論ですが、隣家などからの「もらい火」の恐れもあります。この場合、明治時代からある失火責任法という法律により、重大な過失がない限り、賠償責任を問えません。自社の火災保険で手当することになります。

補償対象は、建物や設備、在庫品の損害や、消火活動にかかった費用、休業損失をカバーしたものなど契約により様々です。

一般的な保険金の請求書類

・保険金請求書や事故報告書など(加入している保険会社所定のもの)

・罹災証明書(市町村が発行)

・工事見積書(建設業者・修理業者)

・被害の写真、登記簿謄本、印鑑証明など

法人税の「保険差益の圧縮記帳」とは?

このような保険金が入金されたときに、法人税が課税されてしまうと、代わりの資産を取得する金額が目減りすることになり、事業の継続に関わります。そのため、法人税法では、保険金が滅失した固定資産の簿価を上回っている場合には、「保険差益の圧縮記帳」という制度が用意されています。

この制度は、保険差益(保険金-経費-帳簿価額)を、滅失した資産の代わりに取得する資産の取得価額から減額(圧縮)し、圧縮限度額までの金額を所得金額から控除するというものです(一時的な課税の繰延べ)。

適用要件

・固定資産の滅失等により保険金等の支払を受けていること

・保険金等により代替資産(滅失資産と同一種類の固定資産)を取得すること

・圧縮記帳の経理処理を行っていること(損金経理又は積立金経理)

具体例

国税庁HPには次のような具体例が挙げられています。

・滅失資産の直前簿価 1,000万円(A)

・滅失により支出した経費 50万円(B)

・保険金等の額 2,000万円(C)

・取得した代替資産の取得価額 3,000万円(D)

この場合、保険差益の額は、差引保険金(C-B)から滅失資産の簿価(A)を差し引いた950万円となります。この例では、差引保険金(C-B)が代替資産の取得価額(D)にすべて充てられているため、保険差益の額がそのまま圧縮限度額となります。

経営のお役立ち情報を配信中!

G.S.ブレインズグループでは、皆様の経営に役立つ情報を定期的に配信しております。
最新情報は登録無料のメールマガジンでお知らせいたします。

免責事項について
当記事の掲載内容に関しては、細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性・完全性・最新性を保証するものではございません。
また、ご覧いただいている方に対して法的アドバイスを提供するものではありません。
法改正等により記事投稿時点とは異なる法施行状況になっている場合がございます。法令または公的機関による情報等をご参照のうえ、ご自身の判断と責任のもとにご利用ください。
当社は予告なしに当社ウェブサイトに掲載されている情報を変更・削除等を行う場合があります。
掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
G.S.ブレインズ税理士法人

お役立ち情報を発信していきます

G.S.ブレインズ税理士法人

お気軽にお問い合わせ・
ご相談ください

無料相談 経営のお悩みなど、まずはお気軽にご相談ください。
弊社スタッフがお客様の状況に最適なサービスをご提供いたします。

03-6417-9627

営業時間 9:30〜17:30(土日祝を除く)

HPを見てお電話した旨をお伝えください

くろじになる