経営に役立つコラム

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2025.12.12

売掛金を回収期限より前に現金化(買取型ファクタリング)

売掛金を回収期限より前に現金化(買取型ファクタリング)
売掛金の入金が数か月先になる取引では、業種によっては「翌々月」や「3か月後」が当たり前というケースもあります。その間の資金繰りは想像以上に負担が大きく、事業を広げようとするタイミングほど前払いの支出が重なりやすくなります。
こうした状況で選択肢となるのが、売掛債権を早めに現金化できるファクタリングです。資金を前倒しで確保しやすい一方、手数料や取引先との関係など気を付けたい点もあります。特徴を理解することで、自社の状況に適した選択がしやすくなります。

回収期間が長い場合の資金繰りとして活用

売掛金は多くの場合「月末締めの翌月末払い」などの条件で支払われますが、業種によっては「翌々月末払い」や「3か月後払い」などといった慣習で支払が行われているケースもあります。この間も仕入代金や給与の支給等、支払は待ってくれません。会社は回収までの期間の資金を確保した上で会社運営をしなければならず、業容拡大期ではさらに前払金の増で資金繰りに苦労することにもなります。下手をすると黒字倒産という事態も発生しかねません。

ファクタリングとは、ファクタリング運営会社が、企業が取引先に有する売掛債権を買い取り、入金期日よりも早期に入金し、その債権の回収を行う金融サービスです。

ファクタリングの主なメリット

メリットには次のようなものがあります。

(1)資金調達を迅速に、前倒しで行える

申込みから最短即日の入金が可能であり、銀行融資と比べて迅速に調達できます。

債権譲渡により売掛債権を早期に現金化できることで、入金までに発生する前払資金負担の期間を短くできます。

(2)貸倒れリスクの軽減

ファクタリング契約の多くは、償還請求権(売掛先企業が支払不能になった場合に遡及される)がありません。そのため、売掛先が倒産しても受領した現金の返還義務がないことになります。

(3)審査での重要視は売掛先の信用力

売掛先の信用力が高い場合には銀行融資での自社審査よりハードルが低めです。

ファクタリングの主なデメリット

デメリットは次のようなものです。

(1)手数料の発生

利用に際してはファクタリング会社への手数料が発生します。手数料の金額は、契約内容や業務提供会社によって異なります。

簡素な手続きであることから、一般に銀行からの借入利率に対し、高めに設定されている傾向が多いようです。

(2)3者間ファクタリングは売掛先が知る

3者間ファクタリングは、売掛先にファクタリング利用を知られることになり、後の営業活動に支障をきたす可能性もあります。

(3)逆に資金繰りが悪化する可能性あり

安易なファクタリングの利用は、逆に資金繰りを悪化させてしまう可能性もあるため、仕組みを正しく理解して利用することが重要となります。

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