経営に役立つコラム

Column

2021.12.17

管理職が担っている部下育成の5大要素【その3・人を育てる技術⑤-「観る」技術】

GSブレインズグループが発信している近藤浩三のコラムでは現在、管理者が担っている大事な役割「部下育成」について順を追って解説しています。

常に意識すべきは相手(部下)であり、自分ではない!

振り返りのために、ここで私たちが発信している「部下育成の5つのテーマ」を確認しておきましょう。次の通りです。
① ルールを守りきらせる 
② 実務の「型」をチェックし、実行管理(PDCA)をする
③ 人を育てる技術
④ 人を動かす技術
⑤ 技術を支える人間力

このうち現在、解説を進めているのが「③人を育てる技術」です。この部下育成の出口は「自ら考え行動できる自律人財」ですが、なぜ部下を「自律人財」に育てなければならないのでしょうか。

一言でいえば、マーケット縮小の時代に突入し、どの企業も「生産性を上げ、付加価値を高め、収益を上げる『高収益高賃金企業』に自社を変える」ことが必須の経営テーマになっているからにほかなりません。

この経営テーマは、コロナ危機以前から企業に、とりわけ中小企業に襲ってきていました。

部下を育てなければならない管理者は、現実に安穏としてはいられなくなっているのです。部下を本気で「自律人財」に育てていかなければ、会社が生き残ること自体がむずかしくなってきているのですから、管理者自身の人生に関わる重大な局面に来ていることを緊張感を持って認識していただきたいと思います。

「オレが、オレが」の管理者は生き残れない

管理者の皆さんにはキツイ話かもしれませんが、日本経済を支えてきた中小企業の管理者なら絶対にできると、私たちは確信しています。

さて、今月のテーマは「人を育てる技術」の第5回目、「観る」技術です。単に”見る”のではありません。目的を持って観る、すなわち視覚に入れる(見る)だけではなく、目的を持って目を向け、しっかりと観察し、相手を理解することです。

目的とは何でしょうか。総じていえば、出口(自ら考え行動できる自律人財)を意識し、出口に向かって一歩でも進んだかどうか、それとも従来の受け身の姿勢のまま、相変わらず指示されることを待つばかりなのかを見極めることです。

ここで重要なこと、すなわち自律人財の方向に進んでいるかどうかを観る場合、管理者が自分自身を主体に観てしまう例が非常に多くあります。言い方を換えれば、マーケットが拡大している頃の管理者自身の姿勢が色濃く出てくるケースが未だに多くあるのです。

具体的に示しましょう。こんな思いを持ちながら部下を”見て”はいないでしょうか。

「中途入社した時からあれほど口を酸っぱく言っているのに、少しも変わらないのか。もう駄目だな、あいつは」(グチ)

「返事は良いけど、相変わらず中身のないやつだなあ。もっと勉強しろと言い続けているのに、なんにも学んでない奴だなあ」(グチ)

「朝の挨拶くらいはっきりした元気な声を出せよ(とは言うものの管理者本人が先に挨拶しないし、不機嫌な表情で声の小さい挨拶をする)。まさかお客様の前でそんな挨拶しているんじゃないだろうな。君じゃないけど、もっと暗い挨拶をする奴がいたんだけど、先方が俺のところに電話してきてなあ。参ったよ」

例を挙げればいくらでも出てきますが、こういうグチを口にする管理者のどういう点が悪いのでしょうか。

一言でいえば、常に自分が主体で相手(部下)のことなど本当は「眼中にない」のです。すなわち「観る」ことをまったくせずに、表に出てきた上辺の態度だけで「良い・悪い」を判断しています。

これでは部下を育てられません。人を育てるということは、「観る」機会を通して部下の現在の気持ち、たとえば「この会社、合わないなあ」とか「この会社、あんまり教えてくれないなあ」などという気持ちを捉えることから始まるのです。

主役は部下のほうで、管理者は部下の立場に立って「どう指導すれば、早く一人前になるかな。まだ遠慮しているな」といった観察をし、その観察に基づいて相手を理解し、その理解に基づいて育て方や指導法を考えなければなりません。

部下をよく観察し、理解したことをベースに部下それぞれの特性や考え方を取り入れていかないと、生産性を上げ、付加価値を高め、収益を上げる『高収益高賃金企業』を築いていくことなど夢のまた夢になってしまいます。

「部下が主役」を常に意識し、観察と理解を

マーケット拡大時代には、一人ひとりの部下を理解するといった機能は不要でした。リーダーの号令一つでメンバーが動き、動いた結果、売上が上がって給料も上がりました。

しかし、マーケット縮小時代はそうはいきません。拡大時代のようにただ動くだけで増収増益が実現することはあり得ません。

メンバーの一人ひとりが主役になり、一人ひとりが自分自身の知恵を仕事にぶつけ、生かしていく。難しい場面では、リーダーである管理者を中心にみんなで知恵を出し合ってトライする。社内にこのような流れを構築しなければ、コロナ危機以上に厳しい経営を強いられることになります。

私たちGSブレインズグループも、このような流れで知恵を出し合い、お客様企業の力になっています。

こうした日常をつくるためには、常にリーダー(管理者)がメンバー(部下)のことを考える。意識してメンバー一人ひとりを観察する。こうした地道な努力をしていくことによって、メンバーが喜んで知恵を出していく前向きの社風が築かれていくのです。

ぜひ、管理者は部下を理解する努力をしながら常に意識して言動する流れを築いてください。

近藤浩三

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