経営に役立つコラム

Column

2019.02.12

経営理念を社員に浸透させるために最初に行わなければならないこと

経営理念の浸透・第1段階『理解』
人が育ち、利益・売上アップ!成長の三要素による『飲食店経営』法 第9回
前回は成長の三要素経営を実践するための要となる経営理念の浸透全体像をみてきました。今回は具体的な取組みをみていきましょう。

経営理念浸透のポイント

経営理念浸透で一番大切なのは経営者・経営幹部が先頭に立っておこなうこと、これは前回見てきました。経営者や経営幹部が傍観者では浸透しません。誰かにやらせようでは浸透しません。社員がその程度かと軽く考えてしまうからです。繰り返しですが経営者・経営幹部の自分たちが先頭に立って進める=行動を見せるのが経営理念浸透の一番大切なことなのです。

経営理念の浸透=実践の進め方:第1段階「理解」

経営理念の浸透=実践には4段階あります。第1段階「理解」:第2段階「実践」:第3段階「実感」:第4段階「連鎖」です。今回は第1段階「理解」をみていきましょう。経営理念を理解してもらうためにはまずは暗記してもらうことです。自社の経営理念を覚えて暗唱できるのが第1歩です。暗記しなくても自社の考え(想い)がわかってくれればと考えがちですが、自社内に浸透させるには同じ言葉を使うことが大切なのです。そのためには暗記が効果的です。考え方を浸透すればと何度も試みましたが、そもそもの経営理念を覚えていないと言葉が人によってバラバラになり、結果として考え(想い)がズレて伝わることが多いのです。まずは全員が暗記=言葉を統一することが大切です。

次に行うのは「なぜこの経営理念になったのか」という背景です。背景を知ることで経営理念への理解がさらに深まります。この背景は経営者が伝えることをお勧めします。実際の経験をもとに話をしないとなかなか伝わらないのです。経営者の近くにいる経営幹部といえどもここは伝わりにくいのです。そして、背景から経営理念に書かれている言葉・文章の意味を伝えていきましょう。この部分が「理解」の段階ではとても大切です。一回ではなかなか伝わりにくいです。繰り返し、繰り返し伝えていくことです。新入社員や新しいスタッフだけでなく社歴の長い方々も最低年1回はこの背景・言葉の意味を振返る機会をつくることが必要です。社歴の長い人ほど経営理念の理解が曖昧になっていることが多いのです。

経営理念とその背景、言葉・文章の意味は整理してツールにするとさらに良いでしょう。いきなり難しいものにするのではなく、最初はシンプルで持ちやすいものにしましょう。常に携帯し、会議・ミーティングや面談・研修等で取り出せるようにしておくと全体的に意識が高まります。最初から立派なものやあれもこれも入れたくなりますが最初は最低限の内容にして、繰り返し繰り返し見ることを習慣化することが大切です。

まずはこの「理解」の段階を進めてください。

<ポイント>「第一段階:理解」は全員に経営理念・背景・言葉の意味を繰り返し伝える!

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落合嘉寛

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落合嘉寛

G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー

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