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落合嘉寛
G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
会社が成長していけるノウハウをご提供するG.S.ブレインズコンサルティング株式会社
Column
2024.08.22
<今回のご質問>
部下に指示をしてもなかなか伝わりません
わかりました。大丈夫ですというのですが行動が違います。
どうしたらよいでしょうか?
仕事をするうえで関わるのは「人・物・金・情報」です。この中で一番関わるのは「人」です。ところが一番思い通りにならないのも「人」です。今回のご質問のように指示を出してわかりました、大丈夫ですとなっても違う行動をすることがあるのです。どうしたら良いのかを考えていきましょう。
仕事は複数の人が集まって行います。その中で必ず必要なのがコミュニケーションです。
コミュニケーションとは「話す」と「聞く」の二つです。話す聞くうえで起こるのがコミュニケーションギャップなのです。なぜコミュニケーションギャップが起こるかというと、一人ひとりの知識と経験が違うからです。同じことを聞いても一人ひとりの受け取り方が変わってしまうのです。
例えば「入口をきれいにしておいて」と指示しても「きれいな状態」は人によって違うのです。「きれいにしておいてと言ったのにきれいになっていないじゃないか」と思っても、相手からすると「きれいにしたのになんでそんなことを言われなければいけないのか」と感じてしまうかもしれません。このようなギャップが仕事をするうえでは頻繁に起こるのです。
仕事においてギャップをなくすためにはどうしたら良いのでしょうか?それは伝えたあとに「確認をする」ことです。相手に伝わっているか、理解してもらえているのかを確認します。私自身も「あれほど言ったのに」、「わかりやすく伝えたのに」となってしまうことが多いです。
自分がどうかではなく相手がどうかが大切になるのです。いくら自分ではわかりやすく言ったつもりでも相手に伝わっていなければ意味が無いのです。伝わっている、理解しているかは相手がどうかなのです。そのためにも確認が必要です。
ではどのような確認をしたらよいのでしょうか?
多いのは指示した後に「わかった?」「大丈夫?」と聞いてしまうことです。この確認では、ほとんどの人は「わかりました」「大丈夫です」と答えるでしょう。この確認の仕方では相手に伝わっているか、理解しているかがわからないのです。
わかった=伝わっている・理解しているではないのです。この場合よくあるのがわかったと言ったのに相手が違うことをしてしまうことです。わかったって言ったじゃないか?では解決しないのです。
ギャップをなくす確認の仕方は相手にもう一度話してもらうことです。「これはこうやってね、なぜかというと・・・」と伝えたあとに確認します。「わかった?」「わかりました!」で終わらせずにもう一つ踏み込みます。「ではなぜこうするのか言ってもらえるかな?」と聞いてみることです。この質問に答えられれば、自分が言ったことと同じならば伝わっています。答えられない、または違う答えが返ってくるならば伝わっていないのです。
この時にしてはいけないのは「ちゃんと聞いてた?」と責めてしまうことです。皆一生懸命聞いています。ところが聞いているつもりになってしまうことがあるのです。この時にはもう一度伝えて「なぜか言ってみて?」と再度確認することです。私自身も自分ではしっかりと聞いているつもりでも答えられないかった経験がたくさんあります。それぐらい自分では聞いているようで実は聞けていないのです。
上司から指示を受けたときも同様に「わかりました」で終わらせるのではなく確認することです。「この資料を作っておいて」と指示されたならば目的や期日などを聞いて確認することです。この確認をしないと同じくギャップが生じて後々問題になるのです。
指示をして確認=話してもらい伝わっていることがわかったならば実際の行動をみます。伝わっている=理解しているではないのです。理解しているかどうかは行動に表れます。行動を見ていて違う行動をしているならば理解していないのです。この時にはズレを修正することです。「そうじゃない、わかっていないじゃないか」と言うのではなく「これはこうやってね」と修正してあげることです。相手はわざと違うやり方をしているのではなく理解していなかっただけなのです。
最後にしっかりと指示した通りにしてくれたなら「ありがとう」という感謝の言葉を伝えましょう。感謝の言葉を伝えることで相手との関係もより良くなります。また相手もこちらの伝えたことをより理解しようとしてくれるのです。より良い関係が作れればギャップも少なくなっていくのです。
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