経営に役立つコラム

Column

2025.12.01

顧客を紹介された御礼がしたい!情報提供料と交際費

顧客を紹介された御礼がしたい!情報提供料と交際費
紹介をきっかけに商談が進むと、「ぜひ紹介者の方へ何かお礼を…」と考える場面があります。しかし、その支払がどの費用区分に当たるのかで迷うことも。紹介そのものを正当に評価した支払なのか、対外的な謝意としての支出なのか。この線引きは、事前の取り決めや金額の妥当性とも関わってきます。こうした背景を踏まえると、紹介料の扱いを検討する際の着眼点が見えてきます。

顧客紹介料を支払うこととなった場合

どんな時代でも、どんなビジネスでも「営業」の悩みは尽きません。つらいことも多々ありますが、お客様から「感謝」や「信頼」を示されると嬉しいもの。特に、お客様からお知り合いを紹介してもらうのは有難いことです。最近は「リファラル営業」なんて言い方もするようですが、元々何かお困りの人が、信頼できる人から紹介された話ですので、商談はスムーズ。成約率も高くなります。上手く取引がまとまれば、当然、紹介者の方に「何か御礼でも」ということになっていきます。

交際費に該当しない「情報提供料」とは?

租税特別措置法の通達では、「得意先、仕入先等の従業員等に対して取引の謝礼等として支出する金品の費用」は交際費として例示されています。ただし、上記のような「紹介料」は「情報提供料」とされ、紹介に対する「正当な対価」であれば、「交際費」に該当せず、「支払手数料」として、損金の額に算入することができます。

⑴情報提供を業とする者へ支払う場合

紹介を専業とするコンサルティング業者、専門の仲介業者や商社への支払は、「支払手数料」(単純損金)となります。

⑵情報提供を業としない者へ支払う場合

例えば、次の①~③のすべてに該当する支払は、「正当な対価」として、「支払手数料」(単純損金)とすることができます。

①あらかじめ締結された契約に基づくものであること

②提供を受ける役務の内容が、契約で具体的に明らかにされていること

③その支払額が相当額であること

「紹介制度」を作り、明示する方法も

①は、必ずしも書面に拠らなくても構いませんが、事前に当事者間で合意があることを示す必要はあります。明確な基準がなく、会社が、その都度、価値に見合うであろう金額を支払っている(会社の裁量で支払の要否、金額を決めている)のならば「交際費(協力への謝礼)」として取扱われます。

紹介者への謝礼の支払が頻繁で、「交際費」としたくない場合には、チラシやHPなどで「お客様紹介制度(特典)」を示すという方法があります。大手住宅販売会社には、HPで「紹介者に5万円の商品券を進呈」など、具体的内容を誰でも見ることができる形で掲示している例もあります。

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