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2023.12.22
【税制改正】2024年度税制改正大綱発表!改正内容をおさらい
以前から世間の関心を集めていた「定額減税」や「扶養控除の縮小」などが盛り込まれるとともに、企業向けには「賃上げ促進税制」の拡充が含まれるなど、減税と増税の両方の影響が見込まれる内容となっています。
- 1主な内容のまとめ(個人編)
- 1-1暮らし
- 2主な内容のまとめ(企業編)
- 2-1企業
- 2-2先送り
- 3まとめ
主な内容のまとめ(個人編)
所得税や住民税を中心とした、個人に関連する改正内容は下記のとおりです。
暮らし
※★は子供関連
定額減税(1人4万円)
・24年6月から。一部が現金給付になる人も → 負担減
・年収2,000万円超の高所得者を対象外とする所得制限を導入
→ どちらとも言えず
★扶養控除(高校生の子どもがいる世帯)
児童手当の対象拡大に伴い、26年から縮小。
最終決定は24年末 → 負担増
★ひとり親控除
26年から拡充。最終決定は24年末 → 負担減
★生命保険料控除制度
23歳未満の扶養家族がいる場合、生命保険料の所得控除上限額(現行4万円)に2万円上乗せ。
最終決定は24年末→ 負担減
★住宅ローン減税
子育て世帯と夫婦どちらかが39歳以下の世帯に限り、借入限度額を維持 → どちらとも言えず
今回の大綱の目玉ともいえる「定額減税」については所得制限が設けられるほか、会社員などの給与所得者の場合には、令和6年6月給与の源泉徴収税額から控除する必要があるなど、給与計算を行う企業側にとっても煩雑な仕組みが検討されています。
また児童手当拡充に伴い、高校生の扶養控除が38万円→25万円(住民税は33万円→12万円)に縮小される一方で、ひとり親控除や生命保険料控除の拡充が予定されています。
主な内容のまとめ(企業編)
法人などの事業者向けの改正内容は下記のとおりです。
企業
賃上げ税制
・大企業は要件を厳格化、賃上げ率が低い企業は優遇を縮小 → 負担増
・女性活躍や子育て支援に積極的な企業の優遇措置を創設 → 負担減
・赤字での賃上げも最大5年間は減税対象に → 負担減
国内生産促進税制
半導体など戦略5分野で、対象物資の生産・販売量に応じて10年間減税 → 負担減
外形標準課税
対象に「資本金と資本剰余金が合計10億円超」を追加し、課税を強化 → 負担増
先送り
防衛力強化
増税開始時期を決定せず → 負担増
企業の賃上げを後押しするため、赤字の場合でも最大5年間の繰越控除制度が新設されるなど、「賃上げ促進税制」に関連した改正内容が中心です。
また、交際費から除外される飲食費が1人あたり5,000円→10,000円に引き上げられるなど、上記以外にも細かな改正内容が盛り込まれています。
まとめ
2024年度税制改正大綱が発表され、定額減税や扶養控除の縮小など、大きな変更点がいくつか盛り込まれました。
増税内容に比べ、減税内容は対象者が限定的であるうえ、目玉の「定額減税」も実務上の手続きは雇用者任せであり、改正内容や制度設計に対する疑問の声も少なくありません。
自分自身にとって影響のある内容を中心に、改正内容をしっかりと確認しましょう。
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