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2026.04.10

【開催レポート】運送業向け経営塾「経営成長塾」第3期

【開催レポート】運送業向け経営塾「経営成長塾」第3期
物流・運送業界を取り巻く経営環境は、年々厳しさを増しています。ドライバー不足や高齢化、燃料費・人件費の高止まり、そして2024年問題への対応など、経営者や後継者、経営幹部にはこれまで以上に高度な判断力と戦略性が求められています。
こうした背景のもと、2023年よりスタートした「経営成長塾」では、次世代を担う経営人財の育成に取り組んでまいりました。これまでに24社37名が参加し、それぞれが自社の課題と向き合いながら学びを深めています。
本記事では、第3期生の取り組み内容や最終報告会の様子とともに、受講者の声をご紹介します。

なぜ今、運送業界に次世代の経営を担うリーダー育成が必要なのか

日本の生産年齢人口は1996年をピークに減少を続けています。

物流・運送業界でも、ドライバーの高齢化や人財不足が進み、募集しても人が集まらない、採用しても定着しにくいという状況が当たり前になりつつあります。時間外労働の上限規制への対応も求められ、労務改善や生産性向上は避けて通れません。燃料費や人件費の上昇も続き、経営コストは高い水準のままです。

こうした環境変化が重なるなか、従来のやり方の延長線上だけでは対応が難しい場面も増えてきました。経営者の高齢化も進むなか、後継者育成や事業承継が思うように進まず、将来に不安を抱える企業も少なくありません。

このような背景から、若手経営層が経営の原理原則を体系的に学び、自社の状況に照らし合わせながら実践していくことが、これからの運送業界において一層重要になっています。

そこでスタートしたのが、次世代の経営を担う人財の育成を目的に開講された「経営成長塾」です。

経営成長塾とは

経営成長塾は、物流・運送業界の若手経営者や後継者、そしてそれらを支える経営幹部など、次世代リーダーを対象とした実践型の経営塾です。
宮崎県トラック協会様のご依頼を受け、2023年に開講。弊社代表 近藤浩三が講師を務め、これまでに24社37名にご参加いただいています。

本塾では、経営における本質的・普遍的な視点を軸に据えながら、物流業界の実情や現場の課題にも即した内容を扱っています。領域は会計・税務にとどまらず、ビジネスの設計から組織運営まで多岐にわたります。

・ビジネスモデル構築

・マーケティング戦略

・組織づくり

・マネジメント強化

・管理会計の活用

これらを通じて、経営を単なる知識ではなく、現場で活かせるかたちで総合的・体系的に学ぶプログラムとなっています。

第3期生の取り組み内容

第3期生には、12社15名の経営者、後継者、次世代リーダーが参加。
全8回のプログラムを通じて、経営理念の再構築から戦略設計、組織体制の見直し、管理会計の活用までを段階的に学びました。

第1講 ◆経営とは何か
◆自社の規模、規模に必要な取り組むべき経営テーマを捉える
第2講 ◆経営理念とは何か
 自社の経営理念を再構築
第3講 ◆事業戦略を考える①~ビジネスモデル編~
 自社が何(価値)で選ばれ、勝てるか
第4講 ◆事業戦略を考える②~マーケティング編~
 集客から顧客化への仕組みづくり
第5講 ◆事業戦略を支える組織戦略①
 中小企業における組織づくりの課題/会議体の運営
第6講 ◆事業戦略を支える組織戦略②
 経営者が学ぶべきマネジメントスキル/チームビルディング
第7講 ◆経営数値の見方と活かし方
 成長の3ステップ~利益を決めて・守って・活かす~
第8講 ◆最終報告会

各講義では、単なる知識のインプットにとどまらず、自社に置き換えて考えるワークを重ねました。

ワーク一例:

・社員数や売上、売上原価、売上総利益から自社の規模を整理

・自社の経営理念を言語化し、伝える練習

・自社のビジネスモデル・マーケティング活動の棚卸し

・仕組み化できていること、これから整備すべきことの洗い出し

・過去の利益対策を振り返り、今後の優先順位を整理

第3期生最終報告会の様子

2026年3月、第3期生の最終報告会を開催いたしました。
全8回の学びの締めくくりとして、各社がこれまでの取り組みを振り返り、自社の現状とこれからの方向性について発表されました。

発表では、まず自社の特徴をあらためて見つめ直し、「組織づくり」「ビジネスモデル」「マーケティング」「数値の裏付け」といった視点から、強みや価値、そして課題や改善点を具体的に洗い出し、明確にしていきました。そのうえで、「これから何に取り組むのか」という今後の目標も示されました。

また、

・現場業務の属人化からの脱却

・業務の数値化

・人財育成の仕組みづくり

・戦略的なマーケティングの必要性

といった共通の課題も見えてきました。次の成長ステージを見据え、それぞれが真剣に自社と向き合っている様子が伝わってきました。

発表後には、弊社代表 近藤よりフィードバックを行い、宮崎県トラック協会 牧田会長より修了証書が授与されました。協会幹部の方からは「回を重ねるごとに発表の質が高まっており、非常に素晴らしかった」とのお言葉もいただいております。

今回の報告会では、「お客様から選ばれている自社の価値」や「これまで会社が成長してきた要因」が丁寧にまとめられ、それぞれの発表から、これまでの歩みを丁寧に見つめ直す姿が印象的でした。

ひとつの節目ではありますが、皆様にとってはここからが新たなスタートです。強みを再確認しながら、これからの課題にも向き合っていこうとする前向きな姿勢に、本塾の役割を再認識する機会となりました。

受講者の声

受講者からは、次のような声が寄せられています。

経営全般を体系的に学ぶことで、自社の状況を客観的に見つめ直す良い機会になりました。各回のテーマは異なりますが、すべてがつながっており、経営の全体像を整理することができました。

机上の理論ではなく、現場と結びついた具体的な内容ばかりで、すぐに経営に反映できる学びが多くありました。宿題を通じて振り返る機会があったことも、自社の課題を持ち帰るうえで非常に有意義でした。

さまざまな課題に対して具体的なヒントを得られただけでなく、他社の視点や考え方からも多くの気づきを得ることができました。同じ業界で学ぶ仲間ができたことは、大きな財産です。

人を大切にすることの重要性と、その具体的な実践方法をあらためて考える機会になりました。自社から複数名で参加したことで、社内で方向性を共有できたことも大きな収穫でした。

このほかにも、「レポート作成を通じて理解が深まった」「ディスカッションの時間が刺激になった」といった声が寄せられています。

特に印象に残った内容としては、次のようなテーマが多く挙げられました。

・社員・部下とのコミュニケーションの取り方

・相手の話を最後まで否定せずに聞く姿勢

・売上ではなく利益を中心に考える視点

・数字(管理会計)の重要性

また、今回の発表会にご参加くださった第2期生の卒塾生のA社長にもお話をお聞きしました。
A社長は経営を任された当時、十分な引き継ぎや教育を受けることなく、「明日から」という形で経営を担うことになったそうです。何も分からない状態から一から学び、資金繰りなど厳しい局面も経験されながら試行錯誤を重ね、現在では会社を着実に成長させてこられています。
第3期生の発表を聞きながら、「本来の事業承継とは、経営の全体像を学びながら段階的に引き継いでいくものだ」と実感されたとのことでした。また、今後の事業承継についても不安が和らいだご様子でした。

今後に向けて

経営成長塾は、単発の研修ではなく、次世代リーダー育成を通じて業界全体の底上げを目指す取り組みです。
今後も宮崎県トラック協会様との連携のもと、運送業界の未来を担う人財育成に取り組んでまいります。

また、業界団体様向けの研修設計や個社ごとの経営支援も行っております。ご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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