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鈴木 優
G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
会社が成長していけるノウハウをご提供するG.S.ブレインズコンサルティング株式会社
Column
2020.06.15
皆さまこんにちは。成長支援コンサルティング(株)の鈴木と申します。私が以前からこの良書紹介のコーナーにてご紹介させて頂いている本で、共通していることは、「一ビジネスマン個人として」また「一企業として」より成長するためには、単に仕事が出来るだけではなく「人として」成長することが不可欠である、ということです。このことは日々の仕事の中で痛感させられます。
会社が存続していくためには売上・利益を追求していかなければいけませんが、売上・利益を上げることが目的になってしまうと会社は上手くいきません。その先にあるお客様や働く人という「人」についての視点を持たなければ一時的に売上が上がっても継続することは難しいと感じております。このことは様々な経営者の方が仰っていることだと思います。
そんな中で、私が感銘を受けているのは、「生き方」や「心」等の稲盛 和夫氏が書かれている数々の書籍です。判断基準として利他の心を持ち、行動していくことの大切さは、毎回読み直す度に自身の不足に気付かされます。ただ、その内容を第三者に伝えても精神論と捉える方もおり、なかなか伝わりづらいことが多くあります。その中で本書と出会い、改めて腑に落ちる部分が多くあった内容でしたのでご紹介させて頂きます。
著者である岩崎 一郎氏は脳科学者であり、京都大学卒業後、米国ウィスコンシン大学大学院で博士号取得し、通産省主任研究官・ノースウェスタン大学医学部 准教授を歴任された方です。本書は稲盛氏の講話や数々の書籍を脳科学の観点から裏付けする内容となっております。
本書内ではリーダーシップを発揮するために必要なのは「パートナーシップ行動」と「モチベーション行動」の2つのステップがあると書かれております。「パートナーシップ行動」とは、お互いを理解し、部下との信頼関係を築くことです。「モチベーション行動」とは、部下のやる気を高める行動です。どれだけモチベーションを上げるような行動を取っていても「パートナーシップ行動」が出来ていないと「モチベーション行動」は機能しないと書かれております。
私自身も気を付けていることではありますが、どれだけ大切なことを言っても日々のコミュニケーションや信頼関係を築いていないと、意図とは違う内容で捉えられることが多くあります。「何を」言ったかより「誰が」言ったかがとても大切です。
また「パートナーシップ行動」を養うには、「論理面」と「倫理面」と「感情面」の3つの側面があると書かれております。「論理面」とは、メンバーがしている仕事を把握し、問題が起こった場合には一緒にその解決策を模索できることです。「倫理面」とは、部下から見たリーダーの言動がズレやギャップが少なく、一致していることです。「感情面」はメンバーの気持ちを受け取ることができ、前向きになれるよう組織内の人間関係に目を向けて心を一つにしていくことです。これらの条件が揃うとEQという「心の知能指数(自分や他人の感情を理解し、自分の感情をコントロールする能力)」が高まり、「パートナーシップ行動」が起こりやすくなると書かれております。
単に仕事が出来るからといって、いい部下を育てる・組織を築けるかというと、なかなかそうではないと思います。仕事が出来て的確に指示を伝えることも大切な側面ではあります。しかしながら、その点だけではなく言動一致していることや、日々のコミュニケーションからお互いを知ること、些細なことでも感謝の気持ちを伝えるという当たり前な行動によって、より良い結果を出すための組織へと成長していきます。
著書内でもスタッフと心と心が通じ合った組織にするためには、スタッフに心底惚れてもらうことだとも書かれております。そのためには、見返りを求めず、私心のない心で寄り添うことです。このことが稲盛氏が仰っている「利他の心」に繋がるのではないでしょうか。この他にも様々な角度から書かれておりますので、是非ご一読いただき、自分自身の日々の行動を振り返る契機となればと存じます。
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