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鈴木 優
G.S.ブレインズコンサルティング株式会社 マネージャー
東京都千代田区有楽町、日比谷、銀座の税理士法人 G.S.ブレインズ税理士法人
会社が成長していけるノウハウをご提供するG.S.ブレインズコンサルティング株式会社
Column
2020.11.19
書籍名:最高の結果を出すKPIマネジメント
著者名:中尾 隆一郎氏
著者である「中尾 隆一郎」氏は株式会社FIXERの副社長であり、KPIについての数々の講演をされている方です。株式会社リクルートにて29年間勤務し、リクルートグループ内のKPIや数字の読み方についての講座を担当し、約11年間人気講座として累計1,000名超のマネージャーやメンバーの方々へ講義をされていた方です。
本書では、まず「KPI」とはということから説明されております。私自身もKPIというのは、売上や利益等を達成していくための数値指標を定め、その目標を達成するために日々管理していくことではないかという認識でおりました。本書では、「事業を数字で見ること」や「たくさんの数字を管理すること」はKPIマネジメントではなく、単なる数字マネジメントであると書かれております。
そもそもKPIとは、「Key Performance Indicator」の略であり、「事業成功」の「鍵」を「数値目標」で表したものであります。また売上や利益等は「KGI(key Goal Indicator)」であり、最終的な目標数値になります。最終的な出口の内容と数値目標を決め、その目標を達成するためのKPIを決めるためには、CSF(Critical Success Factor/重要成功要因)を決めていきます。KGIを達成するために必要なプロセスの中で重要なプロセスを決めることです。そのCSFを数値で表現したものがKPIであります。
本書ではまずこの関係性がわかっていない中で、KPIの指標だけを決めようとすると結果的に運用が上手くいかない、または最終的な結果に伴わないことが多くあると書かれております。
またKPIを設定しても上手く運用が出来ない例として、「たくさんの数値目標を設定しているケース」とも書かれております。そもそもKPIとは、「事業成功の鍵を数値目標で表したもの」であるので、その鍵が複数あるのではなく1つに絞ることが重要であると書かれております。
たしかに、私自身も今まで売上や利益を上げるためにといくつかの数値指標を設定しており管理しておりましたが、そもそもその取り組みはKPIマネジメントではなく数値管理マネジメントであることに気付かされました。まずは最終的な出口をどこに設定するか、その出口を達成するためにどういうプロセスが必要か、そのプロセスをどう数値指標で表すかというステップをしっかりと踏み、構築していかないとなかなか運用・機能できないと感じます。
その他にも具体的な構築ステップや様々なKPIの事例が紹介されております。改めて自社のことを見つめ直すこと、また目標数字の最大化を図る中でのご参考となれば幸いです。
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