経営に役立つコラム

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2025.06.02

退職代行会社から退職通知が届いたら

退職代行会社から退職通知が届いたら
「退職を伝えるのが怖い」「引き留められて辞められない」──。そんな理由から、退職の意思を第三者に託す人が増えています。今や若手社員を中心に、退職代行サービスは珍しい存在ではなくなり、実際に転職者の約6人に1人が利用しているとの調査もあります。
では、企業側はどう対応すればいいのでしょうか。民間業者、弁護士、労働組合──どのタイプの代行かによって、企業が本人に連絡すべきかどうかや、退職届をどう扱うかなど、対応の仕方が変わってきます。まずは「何を見極めるべきか」を整理しておくことが、冷静な対応につながります。

自分から言い出せないで退職代行を依頼

今年の1月6日、ある退職代行会社への依頼件数が256件と過去最高となったそうです。長い年末年始休業を挟んで、退職の意思を固めた人が集中したのです。求人情報会社の調査では、直近1年間に転職した人の16.6%が退職代行を利用しています。

理由は「引き留められたから」が4割で「退職を言い出せる環境でなかった」「退職を伝えた後にトラブルになりそうだから」が上位を占めています。

職種では「営業」「クリエイター・エンジニア」で利用率が高く、全体では約4社に1社で「代行を利用して退職した人がいた」と回答していて利用者は年々増加傾向です。

退職代行とは タイプ別対応

従業員本人に代わり退職の意思を会社に伝えたり、退職手続きを代行したりするサービスです。退職届を出すのが一般的で、期間の定めのない雇用契約の場合、意思表示が到達してから2週間経過すれば雇用契約は終了します。(民法627条1項)

退職代行の運営タイプもいくつかあります。タイプ別対応は次の通りです。

民間業者型

法的な交渉の権限はなく、従業員本人のメッセンジャー役をします。
使者としての伝言なので弁護士法で禁止されている法律事務には該当しません。文書で届くだけでなく電話連絡の場合もあります。これは本人に確認し文書を出すようにしてもらい、退職届も提出してもらいましょう。

弁護士型

代理権があるため委任状と要求事項を記した書面が届きます。有給の残日数消化、未払い残業代、退職金支給などが併記されることも多く、弁護士の文書到達で意思表示は完了するので、本人の意思が届いたとされます。会社は代行弁護士が実在しているか確認することも必要でしょう。

労組型

一般的に団体交渉の形式で退職条件を交渉します。本人が組合に依頼することが多いものの、組合に依頼したのか確認することと退職届は出してもらいましょう。
条件が決まれば会社、組合、従業員の三者で合意書を作成します。

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