2024.08.06
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Column
2024.09.19
2024年は『中堅企業元年』との岸田総理の言葉があります。その発言時、「中堅企業向けの政策体系を、政府一丸となって構築」すると、述べ政策体系の新たな基準概念であることを示唆していました。
そして、今年の改正税法で新たに「中堅企業」という言葉が、賃上げ促進税制、M&A促進税制、地域未来投資促進税制のところに出現しました。大企業と中小企業の2分類だった従来の分類基準に、新設の企業分類基準名が現れたのです。
「中堅企業」の定義は、産業競争力強化法にあり、常時使用する従業員の数が2000人以下の会社及び個人(除く中小企業)とされています。従来は、大企業に分類されていたものです。
経産省は、中堅企業について、国内で事業・投資を拡大し、地域での賃上げにも貢献するなど、国内経済の成長・地方における良質な雇用の提供者として果たす役割が大きい重要な企業群であり、成長投資等により更に規模拡大していくことは、地域の賃金水準の引き上げに加え、経営資源の集約化によるグループ一体での収益力向上など前向きな新陳代謝の受け皿としての役割も期待される、と解説しています。
また、大企業は、この10年間で圧倒的に海外拠点での事業を拡大してきたのに比し、中堅企業は、海外拠点の事業を拡大しつつも、国内拠点での事業・投資も着実に拡大し、従業者数・給与総額の伸び率が大企業を上回り、さらに地方に多く立地し、良質な雇用の提供者となって国内経済の成長に最も大きく貢献している、としています。
経産省としては、今後成長する中堅企業が投資を拡大し続ける成長戦略を描けるかどうかが、日本経済の持続的な成長に決定的に重要であるが、日本の中堅企業は、大企業への成長割合が国際的に見て低い状況にある、と分析しています。
そのため、中堅企業の成長に向けては、国内外の大企業と競争していくための成長投資やM&A等が十分に行えるように、今年の税制改正向けに、中堅企業元年 『3つの対策』として、①地域未来投資促進税の「中堅企業枠」創設、②賃上げ促進税制に「中堅企業枠」創設、③M&A損失準備金損金算入制度に中堅企業を含める新枠の創設、をしたのでした。
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