経営に役立つコラム

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2025.11.18

確定申告書等作成コーナー ID・パスワード方式の新規発行停止

確定申告書等作成コーナー ID・パスワード方式の新規発行停止
長く確定申告を支えてきた「ID・パスワード方式」が、新規発行を終了しました。
もともとマイナンバーカード普及までの暫定措置として導入された経緯があり、現在の保有率を踏まえると、この流れは自然なものと言えるのかもしれません。とはいえ、既存のID・パスワードは引き続き使えるため、急な変更に戸惑う必要はなさそうです。
ただ、今後の扱いについて国税庁は明確にしておらず、将来的な廃止も含めて検討が進む可能性があります。利用者としては、どのような影響が生じるのかを見守りつつ、自分に合った申告方法を考えることが求められそうです。

ID・パスワード方式の新規発行停止

現在、国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxにより税務申告を行う主な方法としては、①マイナンバーカード等を利用した「マイナンバーカード方式」のほか、②税務署が本人確認を行った上で発行するIDとパスワードを利用した「ID・パスワード方式」があります。

このID・パスワード方式については、当初からマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応として運用していたため、マイナンバーカードの保有率に鑑み、令和7年10月1日から、新たなID・パスワードの発行を停止しています。

ついに「普及した」と言えそうな状況に

マイナンバーカードの保有状況ですが、総務省発表を見てみると、令和7年8月末の時点で人口に対する保有枚数率は79.4%となっています。

本人確認書類としての利用から、コンビニ交付サービスによる住民票や印鑑証明の取得、健康保険証や免許証としての利用等、様々なサービスを取り入れ、行政の効率化や利便性向上を目指して運用されてきたマイナンバーカードですが、カードの交付が始まったのが2016年1月で、マイナンバーカード方式によるe-TaxがスタートしたのはID・パスワード方式と同じで2019年1月から。その後2020年からはスマホによる申告が可能になりました。確定申告で利用できることは、このマイナンバーカードの普及に寄与した大きな要因となっているのではないでしょうか。

引き続き利用はできるが

ID・パスワード方式で使用するID・パスワードについては、既存のものであれば引き続き利用は可能です。ただし、「今後に関する対応については、改めてご案内することを予定しています」と言及しており、マイナンバーカードを用いたe-Taxを促進している国税庁としては、廃止も含めた検討を行っているものと考えられます。

利便性を考えると、全ての方式を生かしてくれた方が良いものの、システムの整備等でコストが高くなるのも確かです。とはいえ、一番良くないのは「システムに乗り遅れてしまった人」を救済できるような仕組みがないことです。税務当局は今後も難しいかじ取りを求められそうです。

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