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2024.09.11

従業員に住所変更があった場合の社会保険と税金の手続き

従業員に住所変更があった場合の社会保険と税金の手続き
従業員が転居した際、必要な手続きが意外と多いことをご存知でしょうか?
社会保険や税金に関する届出が正しく行われないと、後々のトラブルの原因となります。
本記事では、住所変更に伴う社会保険の手続き方法や扶養控除に関する注意点、住民税の取り扱いなど、重要なポイントを網羅しています。従業員の住所変更時に注意すべき手続きをまとめました。

従業員の住所変更時の社会保険の手続き

社会保険に加入している会社で、従業員から転居等により住所変更をした旨の知らせがあった場合は、所定の届出が必要です。 

「健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更届」を年金事務所に届けます。そして、住所変更を届け出る従業員に被扶養配偶者がいる場合、上記届出書と一緒に「国民年金第3号被保険者住所変更届」も提出します。これらの届出書は、持参・郵送・電子申請のいずれかで手続きします。
なお、社会保険とマイナンバーの紐づけができている従業員については、住所変更の手続きをする必要はありません。

適正に住所変更をしておかないと、年金に関する重要な通知(「ねんきん定期便」など)が本人に届かなくなったり、必要な本人確認ができなくなったりしますので、遅滞ない届出が必要です。

給与計算(所得税計算)のための住所変更

住所の変更そのものが毎月の給与計算に影響を与えることはありませんが、住所の変更に伴い扶養家族が増えたり減ったりすることも少なくありません。扶養家族の人数が変われば毎月の源泉所得税の計算にも影響してきます。住所変更があった場合は、改めて「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告扶養控除等申告書」を提出してもらうか、変更箇所の書き直しを、遅滞なくしてもらってください。

住民税の届け出は必要か?

住所変更先がこれまでとは違う他の市区町村となる場合によくある質問が、「住民税の特別徴収の変更手続きは必要か?」という問い合わせです。

結論から言うと、住民税の特別徴収は当年1月1日に居住していた自治体(=旧住所)に課税権があり続けますので、変更届は不要です。年の途中に他の市区町村に引っ越ししても、住民税の納付先(=会社が給与から特別徴収して会社が納付する)は変わりません。

新しい住所先での住民税は、会社が各従業員の翌年1月1日に住所地がある自治体に「給与支払報告書」を1月末までに提出し、それをもとに新住所のある自治体で課税が始まります。年末調整確認用の「扶養控除等(異動)申告書」に正しい現住所の記載があれば、翌年から適正に住所地のある自治体から住民税が課税されることになります。

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