経営に役立つコラム

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2025.11.13

採用キャンセル満額補償?スポットワーク

採用キャンセル満額補償?スポットワーク
スポットワークの契約ルールが見直され、働き手の保護がこれまで以上に強化されました。
従来は就業開始後に契約成立とされ、事業主都合での直前キャンセルでも給与全額の支払いが必ずしも求められていませんでした。しかし、厚生労働省の新たな見解では、応募時点で契約が成立するとされ、事業主都合による採用取りやめ時には休業手当や予定賃金の全額支払いが必要になります。これに伴い、企業側は短時間や単発の雇用であっても、労働条件通知書の整備や安全衛生教育、ハラスメント防止策など、働き手が安心して就業できる環境づくりを進めることが欠かせません。
働き手が安心して就業できるように整えることが、スポットワーク活用のポイントです。

スポットワークでも賃金満額補償

9月よりスポットワーク(隙間バイト)の仲介サービスを展開するT社等大手7社は働き手が安心して就業できる環境を整えるため、サービスを利用している事業主都合で採用を取りやめる場合、働き手の休業手当の支払いを求めることとしました。
また、通勤途上のけがも労災からの給付を受けられるようにしました。

厚生労働省がスポットワーク協会に見解

以前は事業主都合で直前キャンセルする場合でも給与の全額補償を要請していませんでした。背景にあるのは労働契約を「就業開始直前に結ぶ」と定めた業界独自の慣習でした。働き手からは「直前キャンセルで一部補償では」と不満が出ていました。

先ごろ厚労省から「事業主が掲載した求人にスポットワーカーが応募した時点で労働契約が成立する」という見解が協会に示され、従来の「実際に働いてから契約成立」から「応募時点で契約成立」へと解釈が変更され、事業主側の都合でキャンセルする場合、休業手当や予定賃金の満額支払いが求められます。

ただし、協会では始業の24時間以前であれば支払い不要としています。

企業が取り組むべき5つの重要ポイント

新しいルールに対応するために、

1.短時間、単発の雇用であっても、労働時間や賃金、支払い方法などを明記した労働条件通知書の交付が必要です。

2.制服の着替えや業務説明など、準備時間も労働時間に含まれます。法定労働時間を超えたときは割増賃金が必要です。

3.雇い入れ時には機械設備の安全な使用方法や危険箇所の周知といった安全衛生教育が重要です。

4.ハラスメント防止対策
短期雇用であっても、相談窓口の設置や防止方針の明確化が求められます。

5.労災保険の適用
スポットワーカーも労災保険の対象であり、保険料は企業負担となります。

現在募集中の案件を見直し、労働条件通知書の内容を再確認しましょう。社内マニュアルや安全衛生等、従業員教育を実施しましょう。面倒だから利用停止ということでなく適切管理による活用が企業経営のカギとなるでしょう。

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