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2026.02.20

気を付けたい「為替差損益」 外貨預金を引き出して建物を買った場合

気を付けたい「為替差損益」 外貨預金を引き出して建物を買った場合
インターネットを通じて個人でも海外取引が容易になった昨今、外貨での直接決済は珍しくなくなりました。
そこで気をつけたいのが、所得税における為替差損益の考え方です。例えば、外貨預金を引き出して貸付用の建物を購入した際、預け入れ時と購入時のレートの差が「所得」として扱われることがあります。
円を介さない取引だからこそ見落としがちなこのルール。複数の預金から支払った場合の平均レートの出し方など、正しい収支計算のためのポイントを確認してみましょう。

差損益は「外貨を円に換えた時」だけなの?

最近は、個人でもインターネットを利用して海外取引を行い、外貨で決済することが増えてきました。外貨建取引を行っている場合、確定申告の際に気を付けたいのが「為替差損益」の認識です。所得税は、所得の種類ごとの区分があり、それぞれに特有のルールが存在するため、ややこしい面があります。「為替差損益」は、外貨を日本円に換えた際に生ずるものだと思われがちですが、実はそういうケースに限りません。

外貨預金を引き出して建物を買った場合

例えば、外貨建の預金から外貨を払い出し、その外貨で資産を購入した場合でも、為替差損益の認識が必要な場合があります。

事例

⑴ 米国内の貸付用建物を購入するために次の預金(米ドル建)の計15万ドルを払出した。
(払出時のレート@154円)
・預金A 10万ドル(預入時@146円)
・預金B 5万ドル(預入時@152円)

⑵ 建物を12万ドルで購入した。
(建物購入時のレート@156円)
3万ドルは米ドルのまま保有した。

この場合、所得税法では、外貨が新たな経済的価値がある資産(建物)に転換されるため、それまで評価差額にすぎなかった保有外国通貨(米ドル)の為替差損益が「収入すべき金額」として実現したと考えます。

具体的には、①購入した建物の購入額の円換算額と②購入に充てた外国通貨を取得した時の為替レートによる円換算額との差額(為替差損益)を所得として認識する必要があります。

また、この事例では、複数の口座(預金Aと預金B)が異なる時期(異なる為替レート)で預け入れられていますので、平均レートを算出し、次のように計算します。

為替差益の計算

⑴ 保有するドルの平均レート
(預金A 1,460万円+預金B 760万円) 
 ÷15万ドル=@148円

⑵ 為替差益
(@156円-@148円)×12万ドル
 =96万円

建物の取得価額は購入時レート

購入した建物の取得価額は、購入時の為替レートによる円換算額を用います(この金額で減価償却費を計算します)。また、この建物を譲渡した場合の取得費も、この取得価額を基に計算することとなります。

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